時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
遺された足跡
澁澤龍彦の初期の文章を少し読み直している。つまり、サド裁判の頃のものである。初めて手に取ったのは、中学生の頃だったろうか。生前の澁澤がこの時代の著述をひた隠しにしたがっていたのは有名な話で、一読すればわかるように、パクリというか、剽窃が多い。バタイユ、アルトー、ブランショと、今日ではすぐにソースが知れるものばかりである。しかし、これら一連のエクリチュールが様々なカウンター・カルチャー・シーンに重大な影響を与えたことは事実である。また、焼き直しとはいえ、内容的には今日も尚、刺激的な部分が多い。
猥褻狩り、ポルノ狩りは、規制側の浅ましい精神構造をむき出しにする。自分の頭でモノを考えない人間は、パターン化された発言を繰り返す。これら通り一辺倒の駄弁と、被害者ぶった脅迫的言辞で、規制論者達は極めて権力的に振舞う。
自らの理念を究極の真理と信じ、これに従いさえすれば、理想社会が実現する(歴史の終焉)と信ずる者達。澁澤龍彦はこの種の手合いを道徳的白痴と呼んだ。
三島由紀夫没後、澁澤の書くものは変わっていったが、初期の澁澤が文化史に与えた意義は忘れるべきでは無いだろう。

sinseijutai
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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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