時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「国家」から遠く離れて
「石原慎太郎は、尖閣諸島を自腹で購入して下さい、そして責任持ってそこに住んで下さい。そして二度と帰ってこないで下さい」
思わずそんなことを呟いた。愚かな為政者の思いつきだけで、世の中を振り回されたらたまったものではない。
所謂尖閣諸島問題については太田昌国の言う通り、「国家」という枠組みを超えていかない限り、解決は見ないのではないかと思う。それが日本であろうと、中国であろうと、「国家」という概念を絶対的な機軸にした立論は陋劣極まりない。殆ど猿と変わりない東京都知事にしろ、中国政府の反応にしろ、その言説には貧困さが目立つばかりである。
この点で、太田の次の発言は極めて示唆的である。
「二国間で領土領海紛争がある問題に関しては、19世紀後半から形作られてきた国民国家の枠の中でやり取りをしていても、もはや解決不能な時代にわれわれは来ているだろう。もっと別な水準で、国家主権というものを外したような形でこの紛争地域を、たとえば共同開発・共同利用するような知恵を現代および未来の人類は編み出さなければだめだろうというのが、基本的な私の考えです。ですから歴史的にいろいろな主張をして、自分たちの国のものだとかいや違うだとかという議論も、もしかしたらこれからも必要な議論として残るかもしれないけれども、もう少し先を見すえた論議として、そこを抜け出る知恵を両方の当事者が持たなければならないだろう。そういうところに未来社会のイメージを考えたいという、そういう立場をとっていきたいのです。もちろん、その前提としては、過去において覇権主義的な行動をとった側の国が、痛切な自己批判を行なうということがあります」(「「領土ナショナリズム」をどう考えるか」)
領土問題となると、やたら勇ましい発言や、満腔の憎しみを露にしたような言説が巷を席巻する。そんな中、「国家」という図式を一旦取り外して考えてみると、肩の力が抜けて、ふっと自由になったような気がする。勿論、そう簡単に解決を見るような問題ではない。だが、徒に窮屈な議論からは何も生まれないことは確かだろう。
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Hate And War
東シナ海、ガス田開発、エクソン、モービルはじめ「メジャー」が撤退後、中国政府が日本政府に泣き付いて来た事を思い出します。条件は「開発の全面委託」と中国側の「買い取り」方式でしたが、あまりに有利なこの条件を時の小泉政権は「黙殺」しました。 


北京オリンピックのレセプションにおいて招待された都知事が現地にてとった言動は「噴飯もの」でしたね(笑)。出国直前まであんな勇ましい発言していたのに(爆)。  


自称国士様たちが発狂喜乱舞しています。最終的には自分たちもパージされるとも知らずに。
【2012/04/18 00:41】 URL | ダムド #- [ 編集]

Re: Hate And War
>北京オリンピックのレセプション
基準がこの所下がっているのですが・・・イモ引くだけまだマシなのかなと思えてしまいます。
さっき更新をしているときに思ったんですが、石原と比べて、橋下に対しては無機物を見ているような気になってくるんですよ。昆虫か何かを見ているような・・・
尚、理想の上司ナンバーワンだそうです。理解不能。
【2012/04/19 00:28】 URL | のわーる #- [ 編集]


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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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