時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
止まった時間が動き出す時
そろそろ図書館の返却期限が近づいてきたので、読みかけの本を後回しにして、鎌田慧「残夢」を読み進める。大逆事件の生き残り、坂本清馬の評伝である。特に当時のアナーキズムに関心は無いのだが、近代日本の精神史は一通り知っておく必要がある。まして、大逆事件といえば、日本近代史上最大規模の冤罪-大量処刑事件である。通り一遍のものではなく、やはりある程度きちんとした知識は仕入れておきたい。
途中、足尾銅山鉱毒事件に触れた件りがあるのだが、現代の原発行政と被って仕方が無い。陸奥宗光や原敬といった為政者の名前が背景に立ち現れる点など、まさしく相似形である。著者の鎌田がこれに自覚的であったことは間違いないと思われる。
以前にも述べたが、やはり明治維新以来の日本社会のあり方が、再検討されるべき時期に来ているのかもしれない。当時から醜い点が何も変わっていないと考えると、情けない限りだが。
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テーマ:本読みの記録 - ジャンル:本・雑誌

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看守は、先生と呼んでいた。
「杉並デモ」の時、「なんとかバー」の焼酎お湯割りを飲みながら話した高齢の男性が言っていましたよ、特に「幸徳秋水事件」について…「震災後の混乱期は危ないよ(ここから先は危なくて書けません)中略…だから若い人達に伝えて欲しい」と言われ、帰りの電車内で「東京よりも先に大阪から?」と考えてしまいました。 


※フライング・ダッチマン「Human Error」も良いけど他の曲もなかなか…彼らの地元は大阪の隣、京都…なんとか踏張って欲しいなぁ。 
【2012/03/22 00:52】 URL | ダムド #- [ 編集]

Re: 看守は、先生と呼んでいた。
幸徳秋水で感心したのは、田中正造の直訴状を代筆しことですね。天皇制を否定する幸徳が、天皇にお願いをする文章をしたためる。当時周囲から批判を受けたそうですが、「直訴なんか僕だってイヤだ。でも、老人が命がけで頑張っているのに断れない」と説明したとか。こういうヒューマニズムは馬鹿にできないなと思いました。
【2012/03/23 23:57】 URL | のわーる #- [ 編集]


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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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