時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
神波史男逝く
脚本家の神波史男が亡くなった。代表作として喧伝される「家宅の人」(監督:深作欣二)は未見だが、「女囚701号・さそり」(監督:伊藤俊也)、「博徒外人部隊」(監督:深作欣二)が印象に残っている。「沖縄やくざ戦争」は今ひとつの感があった。いずれも共同脚本なので、神波の意向がどこまで働いているかは詳らかにしない。
「さそり」の終盤で、短刀が日の丸の旗に向けて飛んでいくシーンは忘れがたい。監督を務めた伊藤俊也のその後を考えると、かなり複雑ではあるが。(参考:http://www.jca.apc.org/gendai/20-21/1998/199814.html
「博徒外人部隊」は、深作リアリズムで描いた任侠映画である。何かしらギラギラしたエネルギーを孕んだ青春群像劇であり、沖縄返還をめぐる政治劇の寓話だった。「ワイルド・バンチ」を本歌取りしたようなラストも見事である。
今日、なかなかこういう作品を作ることが出来なくなった。これは必ずしも、作り手だけの主体的な問題ではない。作品製作を取り巻く環境が、大胆な冒険を許さなくなってしまったからだ。ここに私たちの社会の不幸がある。何とも口惜しい限りだ。

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梶芽衣子、横山リエ 他

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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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