時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
都知事の足元でも、目に見えないマグマが噴き出そうとしている筈だ。
石原慎太郎「火の島」を読了。以前にも記した通り、途中で飽きたため、やたら時間がかかってしまった。
まずはあらすじを紹介する。
大企業の社長夫人と、その会社を食い潰そうとするヤクザ組織の幹部が主人公。二人は幼馴染であった。三宅島の噴火以後、離れ離れになっていた二人は運命的な再開を果たし、一挙に不倫の愛へと突入する。
迸る愛の狂熱を三宅島の噴火になぞらえているのだが、小説として長すぎないか。もっと切り詰めて書いたほうがいいと思う。また、主人公達が激情を奔放にぶつけていくのは初期の頃から一貫しているが、見方を変えればパターン化しているともいえる。奥行きがあまり進化していないのだ。

所々に著者特有の差別主義が顔を覗かせているが、一応小説化された言説と看做しておく。それにしても、やたら美智子皇后にこだわるのはどういうことだろう。皇族を出せば登場人物が大物に見えるからというのであれば、発想が貧困という他は無い。
導入部の滑り出しが悪いのはいつも通りだが、彼の小説では読みやすい部類に属する。飽きなければ、すぐ読み終わるはずだ。どんな小説でもそうだが、一旦飽き出すと、読み続けるのが辛い。出来の良し悪しより以前に、とにかく疲れた。当分珍太郎の小説は読みたくない。

火の島火の島
(2008/11)
石原 慎太郎

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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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