時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「要するに私たちには何かが欠けているのだ」
石原慎太郎の短編小説「乾いた花」を読む。一種のヤクザ小説だが、馬鹿に出来ない。
主人公は自分達には何かが欠けている、と語る。生れ落ちるときより宿命的に抱えている、決定的な喪失感。生き急ごうとするかのような焦燥感。彼らは何物かに渇えているのだ。
この感覚はこの世代に共通したものだと思う。大藪春彦の「野獣死すべし」や、大江健三郎の初期作品にも似たような欠落感が描かれている。
彼の初期作品のエッセンスが凝縮された名編である(嫌だなあ、褒めるの・・・)。

尚、この「欠落感」は例の同性愛者に対する、「やっぱり足りない」発言とは無関係。作者本人に人間性の肝心な部分が欠落しているというのとも無関係であるので、念の為。

図書館から借りてきた、慎太郎小説「火の島」を読み始める。しかし、いい加減飽きてきた。批判するためには、相手がどんな奴か知っておくべきであるし、ブログを通じて広めておきたいという思いもあった。だが、そろそろ潮時かもしれない。もう少し、違う傾向の本を読みたい。無論、奴の本は折に触れて取り上げるつもり。

sintaroshu
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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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