時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「血が必要なんだ!人間の血が!そうしなくちゃ、この空っぽの世界は蒼ざめて枯れ果ててしまうんだ」  三島由紀夫『午後の曳航』
マンガ規制反対派を装った下衆共が、今もって妨害工作を働いているらしい。
マンガ文化の保護などはどうでもよく、民主党への嫌がらせが目的であるという。
この連中の真の目的が奈辺にあるかは判らないが、少なくとも利敵行為であることは確かだ。

いつの間にやら憂国忌が過ぎていた。三島没後40年になるのだが、世間的に騒がれるわけでもなく、個人的にも思い入れはないので、全く気付かずに終わった。
私は決して彼の良い読者ではなく、読んだ作品も多くない。まして彼の晩年を彩ったイデオロギー的な共感など一切ない。無論、三島にイデオロギーなんてものがあったかどうか、甚だ疑問ではあるが。
三島がゾルレン主義的に、まるで信じてもいない理念を信じることに決め、ひたすらその道を突っ走った、という解釈はおそらく正当だと思う。そういえば「お馬さんごっこをしているうちに馬になってしまった」というジャン・コクトーの警句があった。確か自作の「山師トマ」に関するコメントだ。「死んだ振りをしなければやられてしまうぞ」・・・幾らなんでも出来すぎている。
少なくとも、ハタから見て、つまらない死に方をしたことは確かだ。

私が読んだ範囲では、「午後の曳航」「沈める滝」「愛の渇き」辺りに一番魅力を覚えた。
「サド侯爵夫人」はかちりと決まった幾何学的な作品だと、今でも思う。
読まずに放置されている彼の作品が家に溜まっているので、そのうち少しずつ消化していくことにしよう。

午後の曳航 (新潮文庫)午後の曳航 (新潮文庫)
(1968/07)
三島 由紀夫

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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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