時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
所謂、「平成玉音放送」なるものについて
天皇明仁の「お言葉」とやらには何の感慨も無い。ただ、退位自体は良いことだと思うし、自然人である明仁の、素朴な人権・労働問題としてみても、その希望そのものは正当であると考える。
KKK(サンケイ)新聞などの右派メディアでは、「陛下のご退位のためには憲法改正が必要だ」というキャンペーンを張っている。いうまでもなく、日本国憲法には退位に関する規定は無い。それは皇室典範などの個別法に委ねられている。よってこれは、どさくさに紛れた悪質な便乗であるというしかない。そのうち「熱中症対策には憲法改正が必要だ」とか言い出しかねない。

運動圏の一部には、この「お言葉」を「陛下が改憲を狙う安倍政権の暴走に釘を刺した」ものとして歓迎する向きもある。だが、憲法を守るために「陛下の御威光」とやらに縋ろうとすることは、極めて危うい。これはだいぶ以前に山本太郎がやらかした「直訴事件」と何ら変わりないからである。あの一件に対する批判は過去に述べたし、山本をこれ以上叩くつもりは無い。わたしが言いたいのは、民主主義の埒外にある超権力の存在を、政治的主張の根拠にするのは危険である、ということである。仮に天皇(明仁とは限らない)が「改憲して元首になりたい」と望んだとしたらどうなるか。「陛下のご意思」とやらを尊重したいとするのであれば、これに抗する根拠がなくなってしまう。
明仁がリベラルであるかどうかなど、実際は誰にもわかりはしない。無論、先のKKK新聞の例を根拠に、「退位騒動は改憲のための陰謀だ」などとするのは妄想の域を出ない。だが、これを自らの有利な方向に利用しようとする右派勢力もまた、事実として存在するのである。
運動が天皇の言動に振り回されるようでは、あまりにも脆弱である。天皇の意思が何処にあろうと、わたしたちがやることには何の変わりもない筈である。
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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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