時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
何かすっきりしない
宮部みゆき「ブレイブ・ストーリー」を読む。
父親の不倫による泥沼の家庭崩壊劇に立ち会わされた主人公の少年が、<幻界>というファンタジー世界の女神に会い、現実を変えてもらおうとする話。結局<幻界>に破滅の危機が訪れたため、主人公は現実の書き換えを断念。<幻界>を救った上で現実世界に帰還し、そこで力強く生き抜くことを決意する。
ストーリーは完全にRPGゲームのそれである。友情があり、淡い恋があり、仲間との絆がありといったお馴染みのテーマ。面白かったかと言われれば、面白かったに違いないのだが、読後にどうもすっきりしないものが残る。
まず、ミツルという人物を何故主人公が友達と認識するようになったのか、まるでわからない。「命を救われた」というだけでは、心情の説明になっていない。一口に言って、どう考えてもこれは「友達」ではないだろう。
次に、香織という少女の背景がよくわからない。<幻界>で事故にあったのか、それとも現実に凌辱を受けたのか、明確でない。いずれにしろ、登場人物としては空気以上のものではなく、ストーリーの落とし所としては、あまりにも弱い。
結果、何かもやもやしたものが残ってしまった。惜しい作品だったと思う。
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

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のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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