時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
いくつかの感想
友人とTVアニメ版「ブラック・ロック・シューター」を観る。既存のキャラクターデザインとボーカロイドの唄を借りて、製作陣が好きなように作った作品という印象だった。
テーマとしては「心の痛みを感じる事が出来なくなれば、本当の喜びを感じることもまた出来なくなってしまう」というもの。豊かな心を持っているからこそ、友人関係で傷つきもするし、それを乗り越えて大人になっていくということだ。
とはいえ、本作の登場人物たちはなかなか強烈な個性を持った面々であり、なかなか一筋縄にはいかない。少女たちは殆ど狂気を孕みながら、鬼気迫る勢いでぶつかり合う。重いストーリーだが、なかなか味のある良作だった。

船戸与一「満州国演義9 残夢の骸」が今月刊行されるという。そんなわけで、読み終えた巻を再び繙いている所である。この長い小説も、ついに完結の時を迎えるかと思うと感慨深い。確か通化事件まで描くと言っていたから、どこまで掘り下げられるか、楽しみである。主人公の一人はインパール作戦で死亡しているのだが、他の三人の主人公達はどのような末路を辿る事になるのか。凄惨な末路を辿る予感しかしないのは、私だけだろうか。小説冒頭の、戊辰戦争との繋がりもどのように明らかにされるのか、興味は尽きない。
ところで、著者の体調は大丈夫なのか。かなり重病と聞いていたので、心配だ。もう問題ないのであれば、明治時代を舞台にした日帝近代史を、小説として描いて欲しいと思う。明治が大好きな誰かさんのインチキを暴くという意味でも。

「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ」(監督:岸誠二 脚本:上江洲誠)を観る。大部分がテレビ版の総集編で、新編はほんの30分程度だったと思う。新たなストーリーを期待すると、詐欺にあったような気分になるだろう。テレビ版のストーリーは、人類を滅ぼそうとする謎の存在・「霧」が次第に人間化していく過程を通して、人間とは何なのか、を問いかけるというものだった。本来感情を持たない兵器である筈の「霧」が、人間社会に触れ、交流を深めていくことにより、「人間」となっていく。すなわち、人間は社会的動物であるということである。
今回の劇場版は前述の理由からかなり失望したのだが、短い新編もかなり盛り上げているのは事実である。残念ながら、盛り上がりが最高潮に達したところでプッツリと終わってしまっているので、続編に期待したい。
アニメ版「艦これ」が、順調に迷走しているところなので、尚更本作への期待は高い。

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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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