時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
引き裂かれた「生」
ツルゲーネフ「処女地」を漫然と眺める。似たような題名の小説がショーロホフにあるが、無論別物である。あちらは「開かれた処女地」だった。
別にこの作品に対する特別な意識は無い。学生時代に購入した書物の消化作業である。ナロードニキ運動の青年たちが登場する話で、まだ読み始めて間もないのだが、挫折せずに読み終えたら感想を書く予定。
そういえば、先日読了したドストエフスキー「未成年」も感想らしい感想を書いていない。やたらとっ散らかった印象を受けるためである。そのうち折に触れて、断片的な印象を述べることになると思う。
折角だから今思い当たることを述べよう。ヴェルシーロフには「悪霊」のステパン氏の影が見える。進歩主義的知識人の典型だ。尤も、こちらは女たらしの碌でなしの一面も併せ持つところが大きな違い。ただ、彼の一連の歪んだ行動を単純に「狂気」と位置づけてしまっては、何も言った事にならないだろう。進歩的理想主義と、醜悪な前近代性の引き裂かれた場所に、彼はいたのだろうと思う。そう考えると、この人物は、人間性のひとつの典型とも思えてくるし、極めて今日的なテーマ性を孕んでいるとも言えるだろう。それにしても、あのマゾヒックなまでに屈折した主人公の性格は、何とかならないものか。

テレビで象牙海岸という国の話をしているが、取り敢えずスルー。国外の話題では、イラク情勢の方が気になっている。
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Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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