時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
元旦の雑想
馬。英語ではホース、フランス語でシュヴァル、ロシア語ではローシャヂ、ギリシャ語ではヒッポスとなる。・・・などと南方熊楠の物真似はどうでもいいのだが、とにかく今年は午年である。
埴谷雄高の短編小説集に、「闇の中の黒い馬」という作品がある。夢を基調にした思考実験なのだが、もう読んだのもかなり昔なのでちょっとここで論評することが出来ない。試みに繙いてみることをお勧めする。「死霊」とは一味違った埴谷宇宙に触れることが出来る筈である。駒井哲郎の銅版画が印象的だった。
黙示録では子羊が封印をとくと、白い馬、赤い馬、黒い馬、蒼ざめた馬が現れる。最後の蒼ざめた馬の背には「死」が跨っているのだが、聖書に馴染みのない人にも、この件りはよく知られているだろう。ロープシン(サヴィンコフ)の虚無的なテロリストを描いた小説の題名となっているのも周知の通りで、ロシア文学に関心のある方には是非ともお勧めしたい。

取りとめのない話ばかり書いてきた。さて、元旦だが、家にいてもつまらない。テレビなどは論外である。母親の快癒祈願もかねて、初詣にぶらぶら出かけてみた。近場で済ますことも出来るのだが、賑わいがない。ああいうものは、ワイワイした雰囲気を楽しむものである。出来ることなら仲間と連れ立って行くのがいい。
成田山新勝寺だの浅草寺だのは並んでいるだけで日が暮れてしまうのでちょっと勘弁だが、秩父の「あの花」神社や、「シュタインズゲート」のるか子神社なども賑わっていたのだろうか。馬鹿にする事勿れ、小説や映画の聖地めぐりなら、昔からある話である。色々な楽しみ方があっていい筈だ。

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あけましておめでとうございます~そこは「ギリシャ・マキノ」で(o~-')b
あけましておめでとうございます~寒いのでお身体にお気をつけ下さいませ。
さて馬の年、ロープシン…若い頃読んでずっしり重くて言葉もなかった記憶があります。荷の重さにうちひしがれたと申しますか。
(唐突に)そこは自分は馬なら「ギリシャ・マキノ」で!(o~-')b…牧野信一の「ゼーロン」そして「夜見の巻」であります。大好き~。
ユーモラスでどたばたしててきりきり天を舞う文章に、土俗とロマンの中どこにつれてかれるのやら、しっちゃかめっちゃかなくせして、最後に気高く天上的な光景に訳もなく心をつかまれます…。
しかし、探したのに収録された「バラルダ物語」の文庫本が行方不明でしょげております(とほほ)。こんなご時世、お正月位は「ギリシャ・マキノ」で頭の中で天馬? ゼーロンに乗って空想の山野を跳梁したかったのでありますが(苦笑)
【2014/01/03 00:26】 URL | ふぶら #- [ 編集]

Re: あけましておめでとうございます~そこは「ギリシャ・マキノ」で(o~-')b
明けましておめでとうございます。
「蒼ざめた馬」は締めのセリフ、「私の拳銃は私と共にある」が鮮烈に印象に残っています。文学史的な位置づけは詳しく知りませんが、昔ながらのロシア文学の「反逆者の系譜」に連なる物語として捉えていました。
牧野信一はまだ読んだ事がないので、今度読んでみます。「バラルダ物語」は確か福武文庫から出ていたものですね。あの文庫も百閒やカルヴィーノなど、いい作品を刊行していましたが、果敢に自爆してしまいました。
【2014/01/04 22:47】 URL | のわーる #- [ 編集]


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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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