時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「人が歩けばそこが道になるのだ」
目取真俊「水滴」(何故か文春文庫)を読了。ガルシア・マルケスを思わせる雰囲気が見受けられたが、沖縄の、終わることの無い戦争の記憶を抉り出し続ける良作だった。

個人的には同書収録の「オキナワン・ブック・レビュー」が気に入っている。架空の書評の連作という形式をとりながら、次第にそれが一本のストーリーを紡ぎ上げていく手法はなかなか見事で、最終的に、基地問題など現在の沖縄を取り巻く社会問題を貫いて行くさまには唸らされた。
それにしても、「沖縄にとって天王星とは何か」という題名には吹き出した。ユタが「天王星人」のメッセージを受け取るというものだが、意味するところは明らかだろう。単にユーモアというだけではなく、(批判的)寓意として、「沖縄の進む道」というテーマを導き出すための重要な布石となっている。なかなか意表を突かれる快作だった。
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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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