時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「人の命は一銭五厘」
昨日の戦没者追悼式で、安倍晋三の式辞から、加害責任への言及と不戦の誓いがすっぽり欠落していたという。
形だけの謝罪なら意味が無いのは事実だが、これは不作為による意思表示である。「反省なんかしねえぞ」というわけだ。私は細川政権を当時、極右として散々批判していたのだが、更にその右をいくのがこの人物である。ネトウヨ政権というにふさわしい。

靖国というテーマパークについて、目取間俊は「忘却の装置」と記述した。都合の悪い歴史を悉く忘却し、自らの正当性を誇示しようとする。その結果が、つくる会から在特会に至る、醜悪な歴史修正主義の蔓延である。
日本の戦後のあり方を「加害者であるのに被害者のように振舞っている」と指摘したのはJ.G.バラードである。とはいえ、被害の記憶を「戦争一般は悪だ」とする意識に結びつける事によって、この国が一定の戦後総括を行ってきたのは事実だろう。そこから、アジア諸国との関係を歴史的に省察する道もあり得た筈だ。だが、「戦争=悪」とする意識はそこから先に進む事は無く、徐々に後退していった。今日では、この被害の記憶すらも忘却の淵に流されようとしている。
被害者意識すら忘却するというのはどういうことだろう。一口にいうと、「お国のために犠牲は付き物」ということである。ここでは人々の死は、「辛い事だが必要な犠牲」であり、「被害」というものではない。そうしたイデオロギーが、再び流布されつつある。だが、ちょっとまってくれ。例えば、ワタミの会長が亡くなった社員について、「これらの尊い犠牲の上に、今日の我々の繁栄がある」などと述べたらどう思うだろうか。ふざけるな、の一言だろう。
戦争によって兵士や市民を大量死に送り込むのは為政者である。この為政者達は、決して自ら傷つく事は無い。彼らは大量死の責任者であるにもかかわらず、犠牲者を祀り上げ、人身御供として活用する。
騙されるな、踊らされるな。あなた達の命はあなた達自身のものだ。
スポンサーサイト

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

この記事に対するコメント
そのとおり!
和民の話はわかりやすいので、ちょっとお借りします。
現在、ちょっとやりあってる安部派の人がいるのでσ^_^;
【2013/08/17 10:48】 URL | ないと #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://noir731.blog106.fc2.com/tb.php/1287-3d3b88e4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



のわーるのつぶやき



最新記事



カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -



最新コメント



過去記事のアーカイブ



カテゴリ



最新トラックバック



2010年「国際ジュゴン年」



検索フォーム



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QR



RSSリンクの表示



全記事表示リンク

全ての記事を表示する



FC2カウンター