時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
記録される「風景」
劇場版「シュタインズゲート」の感想を記す。
元々はゲーム作品から派生したテレビアニメなのだが、まず、テレビ版(ゲーム版)のストーリーを紹介しよう。
ちょっとした好奇心がきっかけで、一種のタイムマシン装置を作り出してしまった主人公・岡部達のグループ。過去の出来事に干渉を続けていった結果、大切な幼馴染の少女が非業の死を遂げる。絶望的な試行錯誤の結果、彼女を救うにはこれまで行った過去改変を全て取り消していく他無いと悟る主人公。だが、その結果は、別の仲間を死なせる事になると気付く。全ての仲間を救うため、岡部は最後の挑戦を試みる・・・というもの。
劇場版はこの続編である。全ての時間改変の記憶を保持した岡部が、その能力が災いとなって、この世界から突如消滅してしまう。つまり、初めからいなかったことになってしまうのである。テレビ版の最後で命を救われた「牧瀬紅莉栖」は、異変に気付き、岡部に関する記憶を取り戻す。大切な仲間を救うべく、紅莉栖は過去へとさかのぼって行く・・・

劇場版として大々的に取り上げる程、大掛かりなものではない。クオリティー的にはテレビ版と同等の水準だろう。これは良い意味として捉えてもいい。元々よく出来た作品なので、これと同じ水準ならば、御の字ともいえるからだ。だが、より劇的なものを期待する人にとっては肩透かしかもしれないことは申し添えておく。ともあれ、きれいにまとまった作品だった。
この作品のもうひとつのテーマは、秋葉原という街に対する愛情である。正直に言うと、私はこの地には左程馴染みがない。せいぜいACTAの街宣活動を行った程度であるが、それだけでも「ああ、あの辺だ」と思わせる程、街の描写は緻密である。いわば、ご当地アニメの一種であり、当初はアキバ系を意識しすぎかと思われた。だが、次第にそれはどうでも良くなってくるものだ。製作者達のこの街への思い入れが、よく伝わってくるからだ。嘗て若松孝二は頻繁に新宿の風景を映画の中に組み込んだものだが、それに近いものが感じられないか。こちらは予算の都合という事情があるのだが、それだけでもあるまい。一種の都市批評でもある筈だ。
そういえば、アニメ「はたらく魔王さま!」でも新宿近郊の町並みが描かれていた。新宿には仕事で5年以上通いつめたので、個人的にはとても親しいものを感じている。

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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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