時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
七色星団に墜つ
「宇宙戦艦ヤマト第六章 到達!大マゼラン」のレビューを記す。
相変わらず情報量の多い作品で、旧作を知らない人にはわかりづらい説明になるが、全力でネタバレレビューを行う。何しろ、日が経つにつれて、記憶がどんどんあやふやになっているのである。これ以上延期するわけにもいかない。

ガミラスではゼーリックの死後、ドメルが拘留を解かれ、デスラーの謝罪を受けている。デスラー(影武者)暗殺、ドメルの逮捕は全て政治的な芝居だったのだが、結果、ガミラスは主要艦隊の大部分をバラン星宙域に置き去りにするという、計算外の事態に陥った。そんな中、ドメルは自らヤマト討伐の任を再度願い出る。
一方、大マゼラン銀河を前にしたヤマトの艦内では、岬百合亜に憑依したユリーシャが沖田艦長に警告する。「波動エネルギーは武器ではない。武器として使用してはならない」と。そしてさり気なく、コスモ・リバース(旧作の放射能除去装置)を直接輸送しなかった理由について、熟考するように促す。沖田はそれを「地球人への試練と考えている」と答え、人類が救うに値する存在か見極めて欲しい、と語る。
七色星団の決戦は旧作とほぼ同じ。但し、ヤマトの航路上に星団が位置していること、ガミラス側が絶対的な戦力不足にあること等が旧作と異なっている。物資の不足のため、急遽、採鉱用の掘削機を改造して作ったのがドリル・ミサイルというわけで、そのため起爆装置の解除・反転も容易に行われることとなった。ただ、ガミラス側が「なぜさっさと爆破してしまわないのか」という疑問は本作でも拭えない。失敗に気付いた時点で手動爆破するべきなのだ。
先走りすぎたので話を戻す。本格的な戦闘に入る前に、植民地出身のガミラス兵が特殊部隊としてヤマトに潜入。見た目が地球人と変わりないことを生かした作戦で、目的はユリーシャ・イスカンダルを拉致する事だった。無論、ユリーシャは自動航行装置の中で昏睡状態にあるため、早々見つかるわけもない。結果、誤って瓜二つの森雪を攫ってしまう。
ユリーシャ捕獲の報告を受けたガミラス側は瞬間物質輸送機でヤマトを攪乱、航空隊による攻撃で、甚大な被害を与えていく(この辺りは旧作と同じ)。当初、有利に闘いを進めていたドメル側だが、経験者の不足(若者と老兵ばかり)、艦隊の絶対数の不足から、次第に追い込まれていく。ドリル・ミサイルも、懲罰を解かれた新見とアナライザーの活躍により、前述のようにあっけなく排除される。
戦局が厳しい事から、ドメル艦は自らヤマト攻撃に乗り出すが、七色星団の複雑な重力場、予想外のガスの構造につかまり、逆に追い詰められてしまう。全て沖田の策略によるものだと知ったドメルは敗北を悟り、ヤマトの第三艦橋に張り付いて自爆(爆破による一連の描写は敢えて無音でなされ、哀しい余韻を残している)。ヤマトは間一髪波動防壁を張り巡らせ、大破を免れた。
七色星団の描写は、あまり宇宙空間らしくない。強烈なガス帯という設定から、むしろ地球上の雲海を思わせるような、明るい背景で描かれている。これはかなり意識的に行われている筈で、「戦争」に対する製作者の拘りが窺われる。
ゲールはバランに取り残されているので、側近のハイデルンがドメルと運命を共にするのは順当な役回りか。ただ、部下の一人であるバーガーの死が確認されていないので、次回の鍵となりそうである。
宇宙葬の場面は旧作を踏襲。本作でも、最大の死傷者を出す決戦となった。地球人、ガミラス人区別なく丁重に葬る様子はやはり物悲しい。
(この記事続く)
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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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