時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
ラファエロとその時代。そして私達の時代。
上野のラファエロ展に行く。といっても、実際は「ラファエロとその周辺作家」展である。まあ、ルネッサンス期の作家だ。展示内容がこうなる事は事前に予測済みである。
内容的には比較的良質な催しだと思う。絵を見ているよりも人の頭を見ている時間の方が長かった点を除けば、だが。「大公の聖母」の黒バックが、後世に塗りつぶされたものであるとは初めて知った。修復の際に塗りつぶしてしまったらしい。キリスト像をサルにしてしまった例のアレよりはマシかもしれないが。

ルネッサンスとは再生を意味する。花田清輝の言い回しを借りれば、復興期(転形期)ということになる。花田は現代を転形期とみなし、ルネッサンスや室町時代にそのメタファーを追い求めたわけであるが、はたしてわれわれの時代はどうか。度重なる規制、健全化で私達の精神活動はますます貧しくなっているように見える。ランボーの言うように、道徳とは脳髄の頽廃だ。官製の「健全な文化は」復興の名に値するのか。

午後は池袋の脱/反原発デモに足を運んだ。雨の中、皆大変な思いをしながらの行進。沿道の反応も厳しかったが、諦めたくないという思いがある。ここでも転形期という概念がつきまとう。私達は転形期を生きているのか、それとも強固な支配体制の内の蟷螂の斧に過ぎないのか。いずれにせよ、やる事は変わらないのだが。
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のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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