時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
戦争の親玉
渋谷で反戦パレード。今回は裏方に徹し、機材の運搬を担当する。人数的に大規模なものではないが、よいアピールになったと思う。

シモーヌ・ヴェーユの言い回しを借りれば、戦争とは他国民と自国民を大量死に送り込むことである。基本的にこの点に変わりは無い。そして、戦争において最も勇ましい発言をするのは、自らが死地に赴く事の無い、為政者達や官僚、財界人たちである。このことの意味を考えてみたほうがいい。「国家のため」「公のため」を標榜しながら、現実には霞ヶ関や永田町、もっといえばウォール街のために兵士達は戦地に送り込まれる。
公権力は軍事に関する宣伝活動に余念が無い。国際貢献だ、人命救助だと、戦争に参加すれば全て解決するかのように報じられる。湾岸戦争のときのように、「戦争に参加しなければ日本は孤立する」といった言説さえまことしやかに語られる。諸外国に顔向けできないということだ。馬鹿も休み休みにして欲しい。戦争に参加しない事は、道義的に何ら恥ずべきことでは無いし、現実に非難を受ける事などあり得ない。
例えば、人種差別国家と友好関係を築く事などは極めて恥ずべき事柄である。世界中から白い目で見られてもおかしくは無い。日本はアパルトヘイト下の南アフリカの良き友人であったが、何故か国際的に孤立したという話は聞かない。奇妙な事である。

徴兵制が敷かれるのか、貧困層が「自発的」に兵役志願に追い込まれるのかは判らない。だが、戦争や、軍事に対する敷居が日々下げられている事は事実だ。アルジェリア事件のような出来事さえ、都合よく悪用されつつある。戦時体制とは最大の抑圧体制である。マルスの歌は聞きたくない。
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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

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たとえ戦争が終わって生きて帰って来ても…
自分のとある父方の親戚のおじさんは戦争の被害者兼加害者でした。一回戦死が終戦数年後、突然中支より生還、怪我もないというので親族一同歓喜で迎えたそうですが…実は「人間として完全に壊れていた」状態になっていた…。
余りに悲惨な戦地での体験、華々しい武勲とは無縁の籠城戦、そしてお約束の上層部の腐敗堕落…等が原因だったのでしょう。生涯にわたり「完全に倫理観を失った」有様で、人を人とも思わず信頼も何もわからない人間になっていた、と。
その迷惑たるや果てしがなく、困り果てた親族一同…実の母さえ「あの子は戦死してた方がよかった」と嘆いたといいます。
そういう不始末の尻拭いの何十年も民間レベルでは沢山あった事かと。今で言うと、PTSDというのでしょうか。何しろ日本の只今は帰還兵問題を何も考えていないタカが多いっすねぇ…
【2013/01/27 18:50】 URL | ふぶら #- [ 編集]

さらばベルリンの壁
お疲れ様でした。

のわーるさんの元気な姿を見れて良かった。

チラシの方は思っていた以上に受け取ってくれたけど、年配女性に「戦争反対のチラシです」と言いながら渡そうとしたら「当たり前です!そんな大事な事、近所に配るから、まとまった数頂戴!」と言われた時は、嬉しかったなぁ、嫌な事もされたけど意義はあったと思います。
【2013/01/28 00:05】 URL | ダムド #- [ 編集]

Re: たとえ戦争が終わって生きて帰って来ても…
むごい話ですね。詩人の鷲巣繁男も、戦争については苦汁の念なしには語れなかったようです。

私の父親は予科練で敗戦を迎えました。私が小学生の頃、一度だけ軍隊時代の苦い経験を語ったことがあります。何故か起床ラッパと就寝ラッパの音色はまだ覚えています。両親の離婚の後は会う事もありませんでしたが、大西巨人の「神聖喜劇」の感想を聞いてみたかったです。
【2013/01/29 00:57】 URL | のわーる #- [ 編集]


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首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
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