時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
「刃物のやうな冬が来た」
もうすぐ仕事納めなのだが、そろそろ職場のパワハラが限界に近付いている。どうしたものか。
それにしても、身を切るような寒さが続く。「きりきりともみ込むやうな冬が来た」というのは高村光太郎の詩句であるが、「冬よ 僕に来い」と言ってのけるような自信は私には無い。
私は高村の良い読者ではないが、印象深く記憶に残る作品は多い。「ぼろぼろな駝鳥」などは、現代でも生々しさを放っている。尤もこれは、私達の社会が高村の青年期と比べて何ら変わっていないことの証左かも知れない。人々の自由な意思を摘み取ろうとする社会構造は、今も尚、存続しているのである。
モダン・ボーイである高村が、「天皇あやうし」の地平に躓いた事は、多くの議論の的となっている。これ程の強靭な意志力を持っても封建制の桎梏は、容易に抜け出せないものらしい。彼がこの「聖なるもののリビド」から抜け出すまでには、尚多くの時間を必要とした。
敗戦後に彼が徹底した自己批判を己に課し、妥協無い姿勢で自己と向き合い続けた事には注目したい。うまくは言えないが、ここには何か人間にとって重要なヒントが示されているように思える。
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のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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