時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
次に名前を呼ばれた男がカーテンの向こうに消えていった。灰色の壁に囲まれた暗い部屋の中、十数人の人間がひしめき合い、皆じっと息を殺していた。程なくして、何かが落下する大きな音が房内に響き渡った。誰もが緊張に体を堅くしている。また一人処刑されたのだ。
ここは死刑囚の集められた監房である。何故私がここにいるのか判らない。私の順番まではあと少しだ。また一人名前を呼ばれ、房から連れ出されていった。
もう少しで私の番が回ってくる。私の首に絞縄が巻きつけられ、床板が外される瞬間が目に浮かぶ。縄がピンと張り、骨が砕かれる感触と同時に、一切が終わりを告げる。私の時間はそこで終わってしまうのだ。何もかもが終わる!そこから先は存在しない!「無」という概念さえも存在しない!この壁と同じ、行き止まりだ!そしてそれはすぐそこにある!
また大きな音がした。暫くの沈黙の後、さらに一人呼ばれていった。次は私の番だ。獄吏の合図で全てが終わる!いやだ!こんなところで死にたくない!やめてくれ!何故私がこんな目に!?お願いだ!夢なら覚めてくれ!

――夢から目覚めたのはその瞬間である。作り話ではない。実際に昨日見た夢である。夢の話が馬鹿馬鹿しいのは重々承知だが、異様に生々しいものだったので、敢えて記してみた。疲れが溜っているのだろうか。よく古い自我を脱皮する時にこのような夢を見ると言われるが、あまり思い当たる節がない。

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のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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