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特に怒りは感じないが、トホホな映画だった。

2011.07.03 (Sun)
一日中ぐったりする。ここ最近では最も不毛な一日。

先日、スペース・ワープシップ・・・じゃなかった、スペース・カミカゼシップ・・・あれ?とにかく木村拓哉主演の実写/CG版ヤマト(監督:山崎貴 脚本:佐藤嗣麻子)を観てしまったので、感想を記す。
映画を観た気がしない。「バイオハザード」の劇場版を観た時と印象が似ている。つまりゲーム的なアトラクション。画面が安く、最悪な意味でのCGアニメに陥っている。音楽も使い過ぎで耳障り。
搭乗員に女性が多いのはまだいい。佐渡酒造が女性であるのも、それ自体が悪いとは思わない。問題はそこに「男女比率の調整」という以上の意味がない、ということである。つまり背景を整えただけ。「アルファでありオメガである」というヨハネ黙示録の科白も、単なる思いつきの域を出ない。
ガミラスの設定は永井豪の「マジンサーガ」を思い出したが、やはり人型でないのはまずいだろう。「ヤマト」は人間同士の争いという点に意味があった。「ナデシコ」ではストレートに「地球人」との争いである。前述の「マジンサーガ」も敵の正体は「先住民」という位置付けで、「戦争の大義」の不在を描いていた。
その他、細かい点を挙げればきりが無い。イスカンダルって、随分近いんだな、困ったときは軽ーくワープなのね。最後はお約束の特攻か!?等々。この21世紀に何の葛藤も無く、「チョー泣ける特攻映画」が作られてしまうことの意味は一体何なのだろう。
「バイオハザード」のように無内容に徹するだけの勇気も無く、浅い作劇に加え、死にオチで感動を売ろうとするのはさもしくないだろうか。
いくら安くても、それに代わるものがどこかにあればいい。チャチであるにもかかわらずなぜか面白い、深作の「宇宙からのメッセージ」をもう一度観たくなった。

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