時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
メシ食わせろ!
「人間」(監督・脚本:新藤兼人)を観る。
新藤兼人らしい、オーソドックスなヒューマンドラマ。遭難船に乗り合わせた4人の男女が、飢餓に苦しんだ挙句、人肉食を思い立つ。
初期の新藤作品を注意してみると、控えめながらぎょっとする「えぐさ」が顔を覗かせるのだが、本作にはそうした毒気はあまり感じられなかった。尤も、題材が題材だけに、こちらの感覚が麻痺してしまっているのかもしれないが。
尚、本作は食人行為こそ未遂に終わるが、食べることへの執着をとことん追及した作品である。とにかく腹の減る映画だった。

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乙羽信子殿山泰司

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「わしら、どこで道を間違えたんかのう」
新文芸座で「BOX 袴田事件 命とは」(監督:高橋伴明 脚本:夏井辰徳・高橋伴明)を観る。
題名からわかるとおり、冤罪といわれる袴田事件を描いたノンフィクションである。序盤の取調べの場面など、警察・検察のあまりの憎々しさに、思わず叫び声をあげたくなった(石橋凌らが好演)。まるで「ポチの告白」並にエグいのだが、実際はもっと酷かったらしい。監督に言わせれば、リアルに描くと嘘臭くなるので、抑制して描いたという。
新たな「物証」が提示される場面では、まさに先日のフロッピー事件を思い出した。決して絵空事ではないのだ。そう考えると、これまでにどれだけの無辜の民を絞首台に送り込んできたか、想像するだに恐ろしい。
本作は幾分、主人公の裁判官をいい子に描きすぎている感があるが、映画として描く以上、致し方のないことだろう。あまり突っ放すと、視点が宙ぶらりんになってしまう。
また、「仁義なき戦い」の名台詞が登場するあたり、なかなか心憎かった(「仁義なき戦い」は現代社会のありようをメタファーとして描いた作品である。この点は強調しておく)。
冒頭の「かごめかごめ」は、今も拘置所の中にいる袴田被告を表しているが、籠の中に閉じ込められているのは苦悶する主人公の姿でもある。ここは作中の「人を裁くということは、同時に自らが裁かれることである」という台詞に対応している。
昨今の有罪断定・厳罰パラノイアともいうべき風潮を見ると、人を裁くこと、人の人生を破壊することの重大さに今一度思いを致して欲しいと思う。月光仮面にはもううんざりだ。


テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

影絵の世界
天気が悪いせいか、またも酷い腰痛に苛まれる。PCの前に座っているのも辛くなってきたので、今日はこの辺で。「ガラスの仮面」46巻を購入するが、まだ手をつけていない。感想は後日に。

寝る前に、ジョイ・ディヴィジョンの「シャドウプレイ」を聴こう。私の大好きな曲。

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「戦火を逃れて、故郷を追われた」
「狼少女ミーシャ 虐殺の戦場、3000マイル(ミーシャ/ホロコーストと白い狼)」(監督:ヴェラ・ベルモン)
一口に言えば、ホロコースト映画である。親と生き別れになったユダヤ人の少女が、ベルギーからドイツ、ポーランドを経て、ウクライナへと、果てしなくさまよい歩く話。
継子いじめの場面、老人との交流のあたり、ハンガリー映画「だれのものでもないチェレ」を連想させる。
少々中だるみする面はあるものの、夕暮れの平原の映像はこの上なく美しい。
さて、ここで今日、ホロコースト映画を作成する意義について考えてみる。なぜこの映画が作られるのか、また、私たちはこうした映画をどのように鑑賞するのか。いうまでもなく、ホロコーストとは歴史上の重大な事件であり、これを今日映画化する意義は決して失われてはいない(これを原爆投下に置き換えてみるとわかり易い)。だが、ユダヤ人の悲劇を語り継ぐということが、例えば今日のパレスチナの人々に思いを致す事などに繋がらなければ、この映画を観た意味などありはしないだろう。
常に今日の問題に置き直して考えてみること、歴史物語を鑑賞する意義は、まさにそこにあると思える。

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「おのが身の闇より吠えて夜半の秋」 蕪村
萩原朔太郎「与謝蕪村」(岩波文庫)を読む。
もとより、実証主義的な、訓詁学的な論文ではない。朔太郎という一詩人が、与謝蕪村の俳句と如何に付き合ったか、その精神的履歴を綴ったものと理解して差し支えない。
朔太郎の蕪村観の特色は、蕪村を同時代の作家として捉える点にある。もっといえば彼は、蕪村を語りながら自分自身を語っている。例えば、蕪村の俳句に自由の感情と青春的浪漫感を見出すとき、その境地は朔太郎自身が求めたものであると考えてよいだろう。
そして彼は、子規一派による「蕪村=写生主義、客観主義」という公式を徹底的に批判し、蕪村こそ真の抒情詩の抒情詩人であったとする(この子規派の「公式」は国語の教科書にも登場し、私も覚えさせられたものだった)。無論、蕪村研究者からは異論の余地もあろう。だが、岡目八目という言葉もある。のみならず、「全ての純粋の詩は、本質的に皆「抒情詩」に属する」とするとき、彼は普遍的な文学論を語っており、ここに反論の余地はないと思える。

少々堅苦しいことを述べ立ててしまったが、あまり肩肘張らずとも、蕪村の入門書としても実に楽しい一冊なので、のんびり親しんでみることをお勧めしたい。

郷愁の詩人 与謝蕪村 (岩波文庫)郷愁の詩人 与謝蕪村 (岩波文庫)
(1988/11)
萩原 朔太郎

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いつの世も、男と女というものは…
「東海道四谷怪談」(監督:中川信夫 脚本:大貫正義 石川義寛)を観る。
怪談というより人情話、或いは復讐劇。怖い怖いと評判は高いが、怖さ自体はそれ程でもない。
ストーリーはよく知られている通り。赤穂浪士の一人、民谷伊右衛門が妻のお岩を謀殺し、その怨霊に祟られるというもの。75分という短い尺ながら、きっちりと良くまとめられていると思える。とりわけ毒殺の場面と、輝く花火との対比は見事だった。
終盤のお袖達の仇討ちの部分は思い切ってカットしても良かったような気がする。仇討ちを軸に据えたため、恐怖劇としての側面が後退し、作品が完全に人間劇となった。尤もそれが製作者の狙いなのかもしれない。紅い布が宙を舞うシーンは不気味だったが。
四谷の田宮神社には行った事がある。閑静な住宅街の中にある、落ち着いた雰囲気の社だった。

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鬼さんこちら、手のなるほうへ
「鬼婆」(監督・脚本:新藤兼人)を観る。
様々な寓意が感じられる作品である。南北朝時代を舞台にした時代劇の体裁をとっているが、この戦とは、先の大戦を表していることは間違いないだろう。そのため、戦でわが子を失った老婆の心情が生々しく突き刺さる。
この主人公達は落ち武者達を殺害し、鎧、金品を奪い、生計を立てている。手傷を負った侍達を容赦なくぶち殺すあたり、まさに鬼の振る舞いだが、乙羽信子の老婆ばかりが鬼なのではあるまい。この登場人物は全て鬼の道を歩んでいる。
生きるために鬼となる。ここでは鬼の道こそが人の道である。そして本作を最後まで見通すと、鬼畜外道の振る舞いがすぐれて人間的に思えてくる。「人非人でもいいじゃないの、私たちは生きていさえすればいいのよ」という太宰治の台詞を思い出した。
「わしは人間じゃぁ」善悪を超えた、剥き出しの人間の生を抉り出した、怪作だった。

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「ちょっと勘弁してくれよ」
「宇宙戦艦ヤマト 復活編」(監督:西崎義展 脚本:石原武龍 冨岡淳広 西崎義展)
私は幼少時、ヤマトの再放送で育ってきた世代である。小説版が家にあり、繰り返し読み耽ったものだった。その後の一連のシリーズは学習塾に行き始めた関係で、あまり観ることもなかった。「Ⅲ」はある程度見た筈だが内容はよく覚えていない。確か第二の地球を探すという話だったかと思う。その後の「完結編」はかなり話題になり、テレビ放映時に私もしっかり観ている。沖田艦長の「復活」には流石に疑問を感じたものだった。
長じてから何本か前述の続編群を鑑賞したが、甚だしいご都合主義、無駄な玉砕主義にうんざりさせられた。特にサーシャの扱いには怒りさえ覚えた。「完結編」で笠原和夫の名前がクレジットされているのは悲しい限りだ。ラストの沖田と古代の対話のみ彼の脚本によるという噂であるが、私もそう信じたい。少なくともあの場面はまともに見られるからだ。

さて、今回の復活編である。、
原案:石原慎太郎という時点でマイナス200点くらいはつけられるだろう。予想通り、見ていて恥ずかしくなるような、幼稚極まりない自慰的なストーリーが展開される。ゴチャゴチャ歴史論争などしなくても、パレスチナ問題を見れば、こんな話にリアリティのかけらもないことは一目瞭然だろう(ちなみに1986年のレバノンで、パレスチナ難民を攻撃した民兵組織が「アマル」である。勿論、偶然だろう。本作には何の勉強の跡も見られない)。
こうした世界観のデタラメさ、相変わらずのご都合主義と玉砕主義に我慢できれば、活劇としてそれなりには観られるかもしれない。
尚、CGにはセンスがない。回想シーンで「完結編」の場面が一部流れるが、こちらのほうが絵として圧倒的に好ましい。無駄な技術力というものだ。音楽は、クラシックは気にならないのだが、例の主題化が軽すぎる。キャラクターは……突っ込んだらきりが無くなってきたのでもうやめる。

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みなごろしの歌~「斬って、斬って、斬りまくれー!」
「十三人の刺客」(監督:三池崇史 脚本:天願大介)を観る。
三池崇史は当たりはずれが大きいので少々不安だったが、本作は途轍もない大傑作に仕上がった。リメイクでここまでのクォリティに達するのは珍しい。工藤栄一版は未見だが、旧作を知る者にも納得いく出来栄えなのではないだろうか。
ストーリーは説明するまでもないが、頭のイカレた暴君を暗殺するテロリスト達の物語。片岡知恵蔵と嵐寛寿郎が演じた役柄を役所広司、松方弘樹が演じている。「七人の侍」をはじめ、その他諸々のアクション時代劇のいいとこ取りをしたような作品である。殺陣の見事さは必見であろう。殺陣とは斬るものだという基本を思い出させてくれる。CGも程々に抑えてあるので、本格的な正統派時代劇が出来上がった。
伊勢谷友介の役どころは「七人の侍」の三船敏郎にあたるが、平民の立場を清濁合わせて代表するものである。最後のシーンは民衆こそ最後の勝利者だ、というメッセージだろう(尚、若松孝二の「狂走情死考」でも同様の手法がとられている。こちらは「敵はなかなか死なない」という趣旨と解される)。
邦画アクションとしては、今年最高の一本かもしれない。

予告編:本編ではイーグルスの曲は出てこないのでご安心を。


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読まれそこないの本
吉本隆明「初期歌謡論」を購入。この種の本は、読みたいと思った頃には入手困難になっていたりするので注意が必要である。
内容は記紀、万葉などにあらわれる古代歌謡に関する論考。かなりハードな内容だが、じっくり付き合ってみたい誘惑に駆られる書物である。実際に歯が立つかどうかは定かではないが、読み終わったとしたらまたここで取り上げるつもり。

初期歌謡論 (ちくま学芸文庫)初期歌謡論 (ちくま学芸文庫)
(1994/06)
吉本 隆明

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「そうじゃのう・・・」
打ち上げで23時過ぎまで飲んで騒いでいたため、昨日はまともに更新できなかった(帰宅したのは1時近く)。

さて、昨日少し触れた「シベリア超特急連続殺人事件」。言わずと知れた、水野晴郎の珍作「シベリア超特急」の小説版である。よくも図書館にあったものだ。
ひたすら説明的な台詞といい、話の筋がつかみにくいストーリー展開といい、相変わらずの迷走振りを見せ付けてくれる。山下中将が喋れば喋るほど、マイク水野御大による極上の棒読みが脳裏に浮かび、失笑が止まらない。
繰り返し語られるメッセージは、「絶対に戦争はやめなければならん」。いや、それ自体は否定しないが、これ、そもそも作劇として完全に間違っているだろう。第一、「戦争をやめさせるために医者をあきらめ、軍人になった」っておかしくないか?それなら普通、軍人じゃなくて政治家だろう。史実なのかもしれないが、そこの謎を語っていくのがドラマである筈だ。ちなみに、ここを「革命家」と言い換えるとゲバラになってしまうが。
ラストにあたって、それまでの小説描写と、舞台劇だったという落ちが全く一致しなくなる点も「シベ超テイスト」というしかないだろうか。あの無駄などんでん返しも健在なので、何も言わずに、とにかく一度御覧あれ。

シベリア超特急連続殺人事件シベリア超特急連続殺人事件
(1996/11)
水野 晴郎

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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

「戦争は本当によくない!」
何故か「シベリア超特急連続殺人事件」を読む。基本的に映画と同じく、どうしようも無い作品。
シリアスになればなる程笑いがこみ上げてくる珍品だった。

打ち上げで酔っ払っているので、今日はここまで。感想というほどのこともないのだが、改めて記すことにしたい。

テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

「習わざるを伝うるか」
和辻哲郎「孔子」を読了する。
嘗て若き日の高橋和巳は「論語」に猛反撥し、幾度も壁に叩きつけた挙げ句、本をボロボロにしてしまったという。私もその思いを共有する。ただ、高橋がそれでも猶、論語と向き合い続けたのに対し、私の場合、全く手に取る事もなく、時を過ごし続けた点が大きく異なるのだが。このあたり、士太夫と小人の違いなのだろう。私が論語に再接近するには大学時代における諸星大二郎作品との出会いを待たなくてはならなかった。
さて、和辻の「孔子」だが、ひと口に言って、「論語」の文化的な位置付けを論じたものといっていいだろう。
「人類の教師」という概念には幾許かの違和感を覚える。だが、ソクラテスやイエス等との対比や、伝記がいかに脚色を加えられ、創作されていくかについての考察は見事である。
それ以外にも「論語」の特徴として、「死」やその他超越的な概念に触れることが無いこと、絶対境に悟入するのではなく、人倫の道を指向する点、作品形式としての禅語録との共通点など、興味は尽きない。
テクストの原典批判が専門的な研究者には及ばないのは致し方ないだろう。だが、その他、受容の方法として、違和感を覚える点も少なくない。例えば「吾十有五にして…」のくだりはリズム感があって、私も好きな一節なのだが、これを一般的な人生訓として語られたら「冗談じゃねぇや」と反撥したくなる。むしろ孔子のパーソナルな回想として捉えたほうが好ましく思える。どうも、私には「偉大な教師」の高邁な訓話などはそりが合わないようだ。

孔子 (岩波文庫)孔子 (岩波文庫)
(1988/12)
和辻 哲郎

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「おわああ、ここの家の主人は病気です」 朔太郎
昨日からの風邪が好転せず、何もかも中途半端な一日となった。
蔵書の消化作業。和辻哲郎「孔子」を途中まで読み進める。
「侵略!イカ娘」第7巻を購入するが、帰宅後、ダウン。鞄の中にそのままとなっている。

侵略!イカ娘 7 (少年チャンピオン・コミックス)侵略!イカ娘 7 (少年チャンピオン・コミックス)
(2010/10/08)
安部 真弘

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テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

ひとときの休暇
飲み会でしたたか酔っ払う。風邪気味だが、何とかもつか?
少し身辺が落ち着いた…と思うので、暫くぶりに読書や、その他放ったらかしになっていた事共を再開してみよう。
今日は酒が入っているので、過去の落書きをアップ。相変わらず進歩が無い。

shimai

テーマ:絵・イラスト - ジャンル:日記

大作にはくれぐれも御用心めされよ
今日から公開の「桜田門外の変」。やたら前評判が高いが、監督が佐藤純彌と聞いただけで観る気が失せた。「北京原人Who are you?」「ゴルゴ13」(高倉健版)の監督といえば、およそクオリティの想像がつくだろうか。フィルモグラフィを見ればわかるように、やたら大味な大作映画を撮り続けてきた人である。私は「敦煌」「植村直己物語」を少年期に観ているが、とても付き合いきれなかった事を覚えている。この監督には「新幹線大爆破」など、評価の高い作品もあるのだが、未見なのでこれ以上のコメントは控えよう。
それよりも、来年遂にDVD版が発売される、「日本暗殺秘録」(監督:中島貞夫 脚本:笠原和夫)が気になる。こちらのオープニングも桜田門外の変だった。確か若山富三郎が浪士役で出演していたと記憶する。
警視庁の前で素っ裸で踊って「桜田門外の変態」というギャグを考えたが…まぁ、それはどうでもいいや。

で、「ゴルゴ」。パフレヴィー時代のイランを舞台にした、貴重な映像が収められたフィルム。一年以上前にDVDで観たのだが、間延びしたストーリー展開、全編日本語吹き替えの音声で脱力させてくれる。夕陽を背にした健さんの雄姿は素晴らしいのだが…
ゴルゴ13 [DVD]ゴルゴ13 [DVD]
(2008/10/21)
高倉健プリ・バナイ

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

人気目当ての候補擁立と、ウケ狙いの報道
仕事から帰宅して、すぐ眠り込んでしまう。この所、夜眠れない日が続いているせいか、はたまた昨夜探し物に追われていたせいか(結局見つからず)。
起きてみたら、もう夜中。またも不毛な時間をすごしてしまった。

谷亮子引退報道。エッ、まだ引退していなかったの?
小沢一郎は強制起訴の件で行政訴訟。様々な方面からの思惑が入り乱れ、事態は泥沼化の様相を呈している。
だが、何でもイメージ先行で物事が進められていく昨今の風潮には危機感を覚える。ウケ狙いの報道に惑わされないように注意したい。

テーマ:気になるニュース - ジャンル:ニュース

今日もまた幾許かの自己嫌悪とともに一日は暮れる
会社で風邪が流行っている。暑いのか涼しいのかよくわからない日々が続くためだろうか。夜寝るときは気をつけたい。

書店で、四方田犬彦・平沢剛編「1968年文化論」(毎日新聞社)を見かける。少し値段が張るが、思い切って購入。来週辺り、時間が出来てからじっくり読むつもり。

今日はちょっと趣向を変えてアラビック・ポップス。アラブの歌姫こと、フェイルーズの「愛しきベイルート」。いつか紹介してみたいと思っていた曲だ。

テーマ:今日の1曲 - ジャンル:音楽

サンホセ鉱山の長い一日
チリの落盤事故、現在も救出作業が着々と進んでいるようで、まずは喜ばしいと言っておこう。
だが、報道でも指摘されているように、今回の事故は避けられた事態である。そしてその原因は劣悪な環境下で無理な作業を労働者達に強いた、企業側にあることは疑いない。
私がチリという国に対して抱いている情報は多くない。ビクトル・ハラやホセ・ドノソといった文化人、あるいは40年前のクーデター事件などを通じた古い事柄のみにとどまる。
そんな最中、世界中を駆け巡ったこの事件、大統領までもがしゃしゃり出てくる様子を見ると、現在のチリという国が直面している様々な困難について、思いをよせてみたくなった。

テーマ:気になるニュース - ジャンル:ニュース

この空気は実に嫌だ。
月刊「紙の爆弾」11月号を買う。
注目記事は、「日本ユニセフ協会の<恫喝訴訟>に非難轟々」
既にご存知の方も多いと思うが、日本ユニセフがアラモード北原氏に対し、ブログ記事の削除と損害賠償を求める訴訟を提起したというものである。
http://kitaharak.exblog.jp/ 北原氏のブログ
記事内容を大まかにまとめると、以下の通り。

・事実誤認の可能性があるにしろ、北原氏の主張はとくに真新しいものではない。
・提訴するほどの緊急性があったのか。抗議や削除要求では不十分だったのか。
・その点で今回の提訴が恫喝的行為ではないという、決定的な要素が現時点では明確に確認できない。

そして、記者としては同協会が「いきなり個人を提訴した」という点に注目しているという。


結局本件は、雑誌の発売と前後して、北原氏側の全面降伏という形になったわけであるが、残された問題点も多いだろう。
このブログの存在は私も知っており、その主張に大いに関心を抱いてもいた。ただ、論旨に稚拙さが見受けられる事もあったのは事実である。そこへ今回の騒動が持ち上がった。脇の甘い点を衝かれたというしかない。
「お詫び」の記事からは、本人も相当消耗している様子が窺われ、痛々しかった。ただ、一個人として規制反対運動に携わることはやめないで欲しいと思う。今暫らくは心が耐えられないかもしれないが。

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「君と異なるものを軽蔑するのをやめよ」
放ったらかしになっていた、アンドレ・ジード「新しき糧」(堀口大學訳)を強引に読了。
向こう一週間はじっくり本を読む時間が取れそうにないので、今のうちに読んでしまおうと考えた次第である。
以前も述べたように、前半は宗教的な独白で、少々魅力に欠ける。後半になると筆致が俄然輝きを帯びるのだが、一筋縄ではいかないテクストであり、さらっと読んだだけでは纏まった感想など書けそうにない。
毎度の決まり文句だが、いずれ稿を改めて考察を加えることとしたい。

新しき糧 (1954年) (新潮文庫)新しき糧 (1954年) (新潮文庫)
(1954)
アンドレ・ジイド

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バラエティでの不思議な光景
先日、ダーティー松本さんのブログより、寺島しのぶ、若松孝二が「笑っていいとも」のテレフォン・ショッキングに登場したことを知った。まさか!?早速、今日の「増刊号」を観る。
若松監督とタモリとは「水のないプール」以来かと思いきゃ、私生活でもゴルフなどで時々顔をあわせていたらしい。
話題は少人数、早撮りの映画制作法について。監督は「いいとも」のスタッフの多さに驚いた、とおどけていた。無論、テレビの仕事もこなしているので、雰囲気を知らないはずはない。これはあくまでも誇張だろう。
酒を止められているというのは前立腺癌の影響である(篠原勝之談)。前に肺癌を切ったのが2002年だが、どうか体を大事にして、この息苦しい社会にどんどん風穴を開けて欲しい。

番組には戦場カメラマンの渡部陽一が登場していた。一体何なのだろうと思ったが、「創」で仲間のジャーナリスト達が事情を語っていて、漸く納得した。
要は取材に行く金がないのだ。生活保護を受けてもおかしくない水準らしく、なりふり構っていられないのだろう。命懸けの取材を敢行し、その挙句、私生活で食い詰めていく。そう考えると、フリージャーナリストの世界は割に合わず、シビアなのだなぁと慄然とせざるを得ない。

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「思想に自由あれ。しかしまた行為にも自由あれ。そして更にはまた動機にも自由あれ」
今月号の「創」は田代まさし逮捕と、梨元勝の記事がメイン。
梨元については、メディア狂乱の元凶というイメージしかなく、画面に出るたびに不愉快な印象を受けた。今でも基本的にその考えは変わっていない。
私には、なぜジャーナリスト達が梨元をかくも礼賛するのか、さっぱりわからない。そのため、そうした違和感を払拭し、新しい視点を提示しててくれることを「創」には期待していた。
だが、蓋を開けてみると、「すばらしい人を失った」というありきたりな追悼特集に終始していた。どうやら、私の思いは空回りに終わったようである。

・そのほかの記事の中では、雨宮処凛の論考は無視できないと思う。育児放棄の「鬼母」バッシングに対する応答だが、私も子持ちの女性から同じ意見を聞いて、かなり啓蒙されたことがあるからだ。

・鈴木邦男は、「右と左の対立ではない、統制を求める人々と自由を求める人々」の対立があるんだ、という見解を提示している。これについては大いに同意したい。ただ、左右とも団体やセクトの連中は、人を自分達の支配下に置きたがるので、特別に接触しようとは思わないが。

・中森昭夫の言い間違い
×アグネス・チャンが「児童ポルノ法反対」と言っている
○アグネス・チャンが「児童ポルノ規制強化を」と言っている

創 (つくる) 2010年 11月号 [雑誌]創 (つくる) 2010年 11月号 [雑誌]
(2010/10/07)
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「記憶してください、私はこんな風に生きてきたのです」
ユーロスペースで「ヘヴンズ・ストーリー」(監督:瀬々敬久 脚本:佐藤有記)を観る。
どこまでも、果てしなく澄み渡った映像世界が広がる映画だった。題名のせいか、どうしてもこの世の世界を描いているとは思われなかった。全体的にどこか彼岸の世界のイマージュが漂っているのだ。もしかすると今年一番重要な作品かもしれない。

物語は、或る少年による母子殺害事件を基に築かれていく。被害者遺族の記者会見など、モデルとなった光市の事件をかなりストレートに踏襲しているため、見ていて少々辛くなった。
正直言うと、前半は話の運びにもどかしさを感ずる部分がある。だが、後半になると物語はぐいぐいと引き締まってくる。山崎ハコ演ずる恭子は、中心軸となる重要な役割を担っており、困難な役柄を演じた彼女には喝采を送りたい。
尚、登場人物の出入りが複雑になっているため、注意しないと誰が誰だかわからなくなることは指摘しておこうと思う。よくよく見ると、菅田俊など割と限られた人々によって演じられているのがわかるが、私などは人の顔が覚えられない方なので、最初のうちは戸惑った。

どの登場人物も、かなり性格的に破綻しているのだが、映画はその中から再生への道を探ろうとする。無論、普遍的な回答が用意されているわけではない。だが、製作者の姿勢は、どこまでも真摯であり、安易な妥協を求めない。4時間半に及ぶ救済の物語の後には静かな感動が残った。

(付記:劇中の「これから生まれてくる人間にも、僕のことを覚えていて欲しい」というセリフは、麻原彰晃の言葉であるという。印象に残る言葉だが、似たようなセリフは漱石の作品にも見出されるので、左程真新しい概念ではない。中島みゆきの歌でも「自分のことを忘れないでほしい」というテーマが頻出する。麻原という名前で引いてしまう人もいると思うので、附言しておく)

ヘヴン


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ハルキブームには少しイラっとしていた。
大沢啓二が亡くなった。大分痩せていたからなぁ。
テレビで見ていて痛々しかった。

バルガス・リョサがノーベル文学賞を受賞したらしい。
フジモリと大統領の座を争った事を覚えている人も多いだろう。
この人は政治的な発言をすると評判が悪いのだが、創作活動においては優れた洞察力を発揮すると言われる。分厚い「ラ・カテドラルでの対話」が読まれないまま押入れに眠っているはずだが、いつか挑戦してみたいと思う。

ラ・カテドラルでの対話 (ラテンアメリカの文学 (17))ラ・カテドラルでの対話 (ラテンアメリカの文学 (17))
(1984/05)
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色恋沙汰は苦手です
河合克敏「とめはねっ!」第7巻を買う。
一発キャラかと思われた大槻藍子が再登場。表紙まで飾っている。
相変わらず、主人公達が「書」をいつの間にかマスターしてしまっており、ここいらの技術的な事柄は引っかかる。とはいえ、ストーリーの運びはやはり巧みであり、なかなか読ませてくれる。
尚、私自身の性格の問題か、男女関係のゴチャゴチャが出てくると、些かつらい。どうも恋愛物には昔から抵抗があるので、あまり深入りして欲しくないところだ。これが「かな文字」のコンセプトとリンクしているというのは重々承知だが…

とめはねっ! 鈴里高校書道部 7 (ヤングサンデーコミックス)とめはねっ! 鈴里高校書道部 7 (ヤングサンデーコミックス)
(2010/09/30)
河合 克敏

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海を渡った伽椰子母子
「呪怨 パンデミック」(監督:清水崇 脚本:スティーヴン・サスコ)
「THE JUON」の続編であり、オリジナルストーリーが展開する。舞台は米国と日本。前作の火事がきっかけとなり、呪いの性格が急変する。怨霊達の行動範囲は広くなり、本作では最終的に伽椰子達がアメリカに渡り、大暴れする。「ジェイソンNYに行く」を思い出す人もいるだろう。もはやホラーがギャグに変節するギリギリの線だと思う。なかなか楽しめたが、これ以上はナシだろう。
一応続編はあるのだが、遠慮しておきたい。そのうち宇宙空間でジェイソンと遭遇する日も近いのではないかと、勝手に空想してしまった。その場合、もはや怪獣映画だ。
伽椰子の誕生秘話については幾分心配したが、設定上あまり雰囲気を壊すことはなく、しっかり纏まっている。だが、母親が当たり前のように英語を話すのには興醒めした。あれだけはいただけない。

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伽椰子ふたたび
「THE JUON/呪怨」(監督:清水崇 脚本:スティーヴン・サスコ)
「呪怨」のアメリカでのリメイク作品だが、思いのほか良作。監督として、素直に清水崇を起用したのも勝因と思われる。
内容は登場人物をアメリカ人に変更した上、ビデオ版、劇場版のいいとこ取りをして再構成を行ったもの。
一部設定にマイナーチェンジが行われているが、一連のシリーズのパラレルワールド作品として考えていいだろう。かなり構成を変更しているとはいえ、基本的にはリメイクなので物足りなさが残るのは致し方ない。そこは割り切って考えるべきだろう。
特典のオーディオコメンタリーでは日米の観点の違いが窺われて、なかなか興味深かった。

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(2005/07/22)
サラ・ミシェル・ゲラージェイソン・ベア

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テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

さしあたり健康ではあるらしい
健康診断。バリウムを飲む日。別に苦痛ではないのだが、実に面倒くさい。
確か星新一はバリウムを飲んだ後の白い便を見て、どう見ても大便に見えない、部屋に飾ってみてもいいくらいだと、記していた。皆さんも、一度試してみては如何。
懸念されていた偏頭痛も起こらず、ひとまず安心するが、疲労感がどっと被さる。やはり食事を抜くとダメージが大きいらしい。今日は早く寝よう。

小沢一郎強制起訴。フロッピーの実力を見せてやる!なあんてね。
検察審査会の応援団をしても仕方ないので、取り敢えず成り行きに注目しておきたい。

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

考えるのをやめたとき、僕は怪物になった
「戦場でワルツを」(監督・脚本:アリ・フォルマン)
80年代のレバノン戦争ををテーマにしたイスラエルのアニメーション作品。「おくりびと」と競い合った作品として、記憶している方もいるだろう。
戦時中の記憶を失った元イスラエル兵士が、当時の自らの行動を再追跡していくというもの。仲間達の証言を手がかりに記憶を辿っていくうち、やがて主人公は、あのサブラ・シャティーラの虐殺(註)が全ての鍵となっていることを知る…
日本のアニメーションなどと違い、どちらかというと絵物語的な印象を受けるが、映像は極めて美しい。
末端のイスラエル兵士を善良に描きすぎているという指摘があるが、ここまで描けていれば充分評価できるのではないか。イスラエルの兵士について描いた作品としては、土井敏邦監督のドキュメンタリー「沈黙を破る」が挙げられる。本作と併せて観ると、より理解が深まるだろう。
重いテーマだが、重要な作品だった。
(註:レバノンのキリスト教民兵(ファランジスト)によるパレスチナ人虐殺事件。イスラエルはこれを側面から支援した。尚、原題の「バシール」はファランジスト党のバシール・ジュマイエルを指す)

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のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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