時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
封印された歴史 2010.6.30
時間が取れないので、今日も過去絵のアップ
尚、これを取り込んでいる最中、何故かスキャナーの調子がおかしくなった(本当)。

yurei2

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腹具合がどうのと騒がれている。 梅雨時は気をつけよう・・・エッ、パラグアイ?
何てこった。仕事帰りの電車が止まっちまった。
そんなわけで、以前観た映画の話でお茶を濁す。
日本暗殺秘録」監督:中島貞夫、脚本:笠原和夫 
幕末から昭和初期まで、菅原文太、唐十郎、千葉真一、千恵蔵、健さん、鶴さんが次々とテロを決行する話。具体的には桜田門外の変、ギロチン社、血盟団、2・26事件などが描かれる。
藤純子が鈴の音を鳴らして走り去って行く場面が泣かせる。また、片岡知恵蔵と千葉真一の別れのシーンは、今にも「息子よ!」と言わんばかりの情感に溢れていて、圧巻だった。何でもセリフで説明しようとする昨今の映画人は見習うべきだろう。笠原の脚本はここでも素晴らしく、映画としても傑作であることは疑いない。ただ、演出が時代劇風というか、任侠映画風になっている点が気になる。どうせならリアリズムで攻めて欲しかった。
DVDは…出るわけないな。鈴木邦男氏にとってはバイブル的映画のようだ。

↓笠原和夫のエッセイ集。「日本暗殺秘録」の裏話も収録されている。
破滅の美学 (ちくま文庫)破滅の美学 (ちくま文庫)
(2004/02/11)
笠原 和夫

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テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

ひとつの挫折の物語
エルネスト・チェ・ゲバラ著「マルクス・エンゲルス素描」を買う。
私は別にマルキストでも何でもないのだが…まぁ、古典だ。ヴォルテールやルソーを読むようなものだ。
今日、ヴォルテール主義者やルソー主義者というものは存在しない。いるとしてもレトリックの内に過ぎない。マルクスについてもそれくらいの距離は置いてしかるべきだろう。
廣松渉のマルクス解釈のようなものもあるが、これはむしろ廣松哲学の一環と考えた方がいい。こちらについては近いうちに詳しく言及したいと思う。

ゲバラについては、面構えがいいという以上に思い入れはない。
昔、理解しようと必死に著作や関連書を読んでいた時期があった。いわば、のめり込む「ふり」をしていたのである。だが結局、どこか今ひとつ乗り切れないものがあり、今日に至っている。
それでもこの本を買ってしまうのは、未練のようなものだろうか。
訳者の太田昌国氏の活動に啓発されてきたことへの義理立てもないわけではないが…まぁ、別に本を読むのに一々理由付けをすることもないだろう。ちょっと気になった、手にとって読んでみた。ただそれだけのことである。

尚、この本が書かれたのは、ゲバラがコンゴで失敗した後、ボリビアに向かう以前の時期にあたる。ソダーバーグのコンバット映画ではすっ飛ばされた時期である(え?いや、あれはコンバット映画としか言いようがないだろう)。
その中で、彼がどんな思いでこの書物を執筆していたか、思いを馳せてみるのもいいかもしれない。




テーマ:本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

実は政治的に正しい映画
首の痛みが治まらない。よって、今日も過去モノを使いまわす。
封印イラストが続いたので、今回は古い映画手帳から。

ホステル 監督:イーライ・ロス
どんな下らない映画にも存在意義はある。どんなに嫌悪感を催すものであれ、「良識」といういかがわしい名の下にこれを排除する事は許されない。これは前提である。
では本作はいかなる映画であるか。ストーリーを簡単に要約すると、金に任せて女あさりをする主人公達が、逆に金持達の殺人同好会の生贄になるという話である。
ここに政治的アイロニーを見出すことは左程難しくない。アメリカ人に最高値がつけられている辺り、黒いユーモアすら感じた。無論、「バチが当たった」で事足れりとする程単純ではない。後半では支配する者とされる者の熾烈な抗争が描かれる。
純粋に娯楽を楽しみたいという立場からすると、本作はいささか野暮ったく映るかもしれない。おそらく監督のイーライ・ロスは政治的に真面目な人なのだろう。暴力とエロスの内に政治・社会の縮図を描き出す点では、彼が敬愛するパゾリーニの「ソドムの市」の系譜に連なるものといえる(日本で言えば若松孝二あたりになるだろうか)。
作中に三池崇史が顔を見せたり、日本人女性が登場する辺りには、日本映画へのオマージュが見出される。だが、同時に日本人というものの置かれた位置について、色々考えさせられた。

※尚、イーライ・ロス監督については、「イングロリアス・バスターズ」でバットを振り回していた男と言った方が判りやすいかもしれない。


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(2009/07/03)
ジェイ・ヘルナンデスデレク・リチャードソン

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テーマ:洋画 - ジャンル:映画

伸びたぁぁぁ~
1、2年前に描いた落書き。
首の状態が思わしくないので、今日も過去絵をアップ。
こういう人(?)たちは頚椎症の心配はないのかな。

ところでこの前、小三治の「ろくろ首」のCDを聴いたらとても面白かった。
こちらは笑い咄なので怪談が苦手な人にもお勧め。

rokurokubi

封印された歴史2010.6.25
頚椎症で一日中首が痛い。
無理をせず、安静にしていよう。

ハードディスクに眠っていた、かなり古い落書き。

shojo

シャティーラのジャン・ジュネ
不愉快なニュースが入ったために、紹介が遅れた。ジャン・ジュネの「シャティーラの四時間」(インスクリプト刊)である。
実はこの邦訳テクストは88年に発表されたもので、何とかして入手しようとしていたのだが、どうしても果たせずに考えあぐねていたところだった。80年代のレバノン、悪名高いシャティーラの虐殺直後に現地を訪れた記録である(尚、丁度同じ時期に広河隆一や若松孝二も現地入りしている)。
ジュネの散文は相変わらず美しい。また、一筋縄では汲み尽くせないところも相変わらずである。
「花のノートルダム」や「泥棒日記」に感激した事のある人には、是非手にとって欲しい一冊である。ジュネに対する理解が一層深まることだろう。
「恋する虜~パレスチナへの旅」が入手困難である現在(こちらはデカい、重い、持ち運びに困難で、図書館で借りたとしても到底読めたものではない)、より多くの人の眼に触れる事を願わずにいられない。




テーマ:オススメ本 - ジャンル:小説・文学

ふざけるんじゃねえよ
中日新聞のサイトより
「大阪府の橋下徹知事は23日、18歳未満とみられる登場人物の性描写がある漫画やアニメを東京都が規制しようとしていることについて「東京都で(表現の自由などをめぐり)あれだけ大騒ぎした。都と同じように条例化して議会に上げる」と述べ、府議会での議論の必要性を訴えた」

東京といい、大阪といい、どうしてこういう脳味噌排泄物状態の輩が知事に就いているんだ?
http://www.youtube.com/watch?v=DTTn-foIkDM&feature=related

akutareshojo


今日は早く寝て…遅く起きようかな
タマコロガシ。相手国はデンマーク。デンマークといえば、セーレン・キェルケゴール。「人間とは精神である。精神とは自己である。自己とは自己自身に関係するところの関係である…」(死に至る病)
高校生だった私は、この時点で挫折した。その後ドイツ観念論や、関係主義的世界観の洗礼を受けるようになったので、今読めばまた違った見方ができるかも知れない。「人間とは社会的諸関係の総体である」と述べたのはカール・マルクスだったが、この文脈に沿って理解するといいのだろうか。

そういえば昔、サッカー戦争というものがあった。当事国はエルサルバドルとホンジュラス。元々移民やら出稼ぎ労働者やらでトラブルが続いていた所、サッカーの試合をきっかけに爆発してしまったというもの。別にカタい事を言うつもりはないのだか、いずれにせよ、凄い話だ。

死に至る病 (岩波文庫)死に至る病 (岩波文庫)
(1957/01)
キェルケゴール

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田原総一郎と崔洋一の掛け合い漫才(?)を見る
「ザ・コーヴ」を巡るシンポジウムの動画を見る(前回紹介したのとは別物。重いので要注意)。それにしてもこのネタ、尽きるところがない。
http://www.the-journal.jp/contents/newsspiral/2010/06/post_593.html
崔洋一と田原総一郎のやり取りが面白い。崔の話を聞くのは初めてだが、こんなガラッパチだったんだ。まぁ若松孝二のところで助監督をやっていた位だから、と妙に納得。
石坂啓が軽く東京都条例に触れていた事が印象に残った。くだんの件では彼女の発言はあまり見られなかったが、やはり気にしていたようだ。マンガ規制というのは、崔の言葉を借りればまさに「コンビニに行ったら自分の嫌いなマンガが置いてあるので、条例を作ろうとしている」わけだし。
折角崔洋一の名前が出たので、本来なら「カムイ外伝」の話にも触れたいのだが、時間がない。崔の劇場版も未見なので、またにしよう(こればっかり)。手元に残っていないのだが、「カムイ外伝」はビッグコミックス版で一通り読んでいるので、一言も二言もある。
しかし崔洋一版、評判悪いんだよな。この宿題も、またかなり先の話になりそうだ。ヤレヤレ。
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テーマ:気になる映画 - ジャンル:映画

封印された歴史 2010.6.22
過去の落書き帳から。
一時期、この手の絵に凝っていた…

yurei

ゆめみているか
「映画秘宝」8月号を買う。「ザ・コーヴ」特集が無類に面白い。勿論、「映画見せろ!」という立場から組まれたものである。本件については様々な議論が交わされてきたが、率直に言って、これまでなされてきたどんな論稿よりも数段魅力的であった。
松江哲明監督はこの映画の未使用シーンから、全く別の視点からの映画が作れる、と断言。まぁ「あんにょん由美香」の実績があるから間違いないだろう。渡辺文樹監督は案の定、オレに任せてくれれば上映してみせる、と意気軒昂。また、ロマン優光がこの映画を「面白い」と言いながら、笑いものにしているのはご愛嬌である。
そして何といっても本書の白眉は高橋ヨシキの「残酷モンド映画は滅んでしまったのか!?」だろう。
彼はモンド映画の歴史を詳細に論じた上、近年の「ポリティカル・コレクトネス」の台頭による表現の頽廃を指摘する。そして、その堕落のひとつの帰結として「コーヴ」は位置付けられ、そこには「我々人類はみな残酷な存在だ」という視点すら失われている、と断じている。

ジャーナリスト達による報道論、ドキュメンタリー論が、映画バカ達(肯定的な意味だ)によって軽々と乗り越えられてしまっていることには注目するべきである。やはりモチはモチ屋ということだろうか。何よりも映画としての視点が、これまで欠落していた事は反省すべき点だろう。
尚、イルカの旬は冬から春。刺身はアンモニア臭が強く、かなりクセがあるようだ。

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テーマ:気になる映画 - ジャンル:映画

タマコロガシで賑々しいので足立正生を見る。
昨日、結局時間を無理やり作って足立正生特集に行ってきた。取り敢えず「堕胎」とトークショーのみ。いやー、やっぱり足立さんとなると行かないわけにはいかない。アングラ界のトップスターなわけだし。
今回の特集は、フランスで本格的な特集上映が予定されているので、それに合わせた企画との事。
「堕胎」面白い。若松さんは「発想はいいけど撮り方が下手だ」と散々叩いていたが。
マッドサイエンティストが暴走する話で、性教育映画のパロディ。産婦人科医を営む主人公、丸木戸定男(笑)が昨今の性道徳の乱れを嘆き、その解決方法として、人工胎盤の制作に乗り出すというもの。全編を貫く「シェヘラザード」のテーマが耳について離れない。ソフト化しないかなぁ。
トークショーでは新作の構想も聞けた。詳しくはここでは書かないが、金嬉老事件の現代版をコメディとして描くらしい。




テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

何やら周囲が騒がしい
忘れていた。松本清張「渡された場面」を2日前に読了。小説家が男女関係のもつれから殺人事件を起こす話で、予め犯人が分かっている刑事コロンボパターン。
男女関係のゴタゴタなど私にはどうでもいいので、あまり魅力は感じられなかった。これ、冤罪の話は最終的にどうなったんだ?そっちを中途半端にしたらまずいだろう。

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(1981/01)
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今日、図書館にふざけたバカ女がいた。極めて不愉快。



悔しいが、「週刊金曜日」を買う。吉本隆明のインタビュー目当てである。私は学生時代、彼の高村光太郎論に大きな感銘を受けた。それ以来、どうしても彼の動向は気になっている。年老いても、彼の発言にはどこかに惹かれるものがあると思う。
アングラ・ジャック
渋谷のシネマヴェーラで足立正生の特集上映があるという。何故こういう時間の取れない時に限ってイベントがあるんだよ。同志である若松さんの「キャタピラー」初日に合わせたのか?
今回の演目のうち、私が観ているのは「鎖陰」「女学生ゲリラ」「赤P」「幽閉者」のみ。「椀」など未見のレア作品も多い。悔しい。
「女子高生 恍惚のアルバイト」はフィルムが残ってないのかな?観たいのだが…

http://www.cinemavera.com/

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福間健二

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ところで、今回上映されないのだが、足立監督作品には「絞死刑・予告編」というのもあるのだな。まぁ、短いフィルムなので外されたのだと思うが、大島渚監督「絞死刑」のDVDに収録されているので興味のある方は是非どうぞ。
ベロベロに酔っ払った大島が、絞縄を首にかけてガンガンアジっている姿は見もの。

絞死刑 [DVD]絞死刑 [DVD]
(2000/09/20)
佐藤慶渡辺文雄

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↓見つけた


テーマ:★おすすめ映画★ - ジャンル:映画

暑い一日だった
ブブゼラをデモに活用しようと、フランスの労組が検討しているらしい。よくもそんな妙なことを思いついたものだ。うるさいだろうなー。


西部邁の雑誌「表現者」を立ち読みする。笠井潔達との鼎談が興味深い。率直に言うと、関心と反撥を共に覚えた。今度じっくり読んでみよう。
寺脇研の「ハートロッカー」批判は悪くないが、結論が支離滅裂だ。幼稚な思い込みで物を言うのもいい加減にして欲しい。

表現者 2010年 07月号 [雑誌]表現者 2010年 07月号 [雑誌]
(2010/06/16)
不明

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ブブゼラを吹く少女
何となく思いついたので描いてみた。
ブルセラ…じゃなかった、ブブゼラを吹く少女の図。
少し短いかな。これ。
忙しいので取り急ぎラフ絵のみ。

Vuvuzela

六月のオプセッション
時期的に「日本の夜と霧」や「ひめゆりの塔」を取り上げるのが筋のような気がするが、後者は未見、前者も大分前に観た映画なので、あまりよく覚えていない。そもそもこの手の話は精神的に窮屈になるのであまり気が進まないのである。
「日本の夜と霧」(監督:大島渚. 脚本:大島渚・石室淑朗)は、たしか日共のスパイ査問事件と「うた声」路線への変節、そして安保闘争におけるブントの敗北を重ね合わせたものだと記憶する。
しかし、50年代の火炎ビン闘争はともかく、「若者よ」は誰が聴いても間抜けだろう。「若者よォー 体を鍛えておけェー」日共の連中、実際恥ずかしくなかったのだろうか。
ラストシーンで皆が去って行った後、これまた日共党員がスタ剥き出しで党の方針を滔々と述べ立てるシーンには苦笑してしまった。「あー、こいつら当時から全然変わっていなかったんだなー」と。
…何やかんや言いながら長々と書いてしまった。やっぱり息苦しくなったよ。やれやれ。

日本の夜と霧 [DVD]日本の夜と霧 [DVD]
(2006/05/27)
桑野みゆき津川雅彦

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この上映中止問題を巡って大島が松竹と決定的に対立し、退社へと至った事はあまりに有名である。
ここまで党をおちょくっていれば、無理もないか。

テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

一つのメルヘン
話題がないので過去の映画手帳から。予告していた事柄は幾つかあるが、時間もないし、東京都条例の話題も胃が痛くなってくるので。

「ホームレスが中学生」(監督:城定秀夫 脚本:北田瀧 城定秀夫)
タイトルは某芸人原作の映画から採っているが、ストーリーは風の又三郎をヒントにしている。ある日、主人公達の学校に髭だらけのホームレスが転校してくるというもの。主人公達は物珍しさから、彼を被写体に自主映画を作ろうとする。だが、親との葛藤など様々な紆余曲折を経る中、この妙な転校生への理解を深めていく…
幾分、教育映画風ではあるが、ラストシーンはなかなか良かった。現代のメルヘンだろう。

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(2009/04/24)
うつのみや八郎蛭子能収

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テーマ:日本映画 - ジャンル:映画

検閲官になりたがるエセ進歩主義者
反動新聞・朝日の今日の社説に次のように記されていた。
「ザ・コーヴ中止 自由社会は見過ごせない」
おい、お前達、昨日何と書いた?
マンガに対しては「幅広い議論を」という当たり障りのない態度に終始し、「ザ・コーヴ」に対しては断固として表現の自由を主張する。この落差は何なのか?一体どういう了見だ、表現の自由が聞いて呆れるぞ。
エセ進歩主義者・朝日にはマンガ文化を理解する意思もないし、その能力もない。このようないかがわしい「良識」をぶち破る事にこそ文化の意義はあるはずだ。

「ザ・コーヴ」の上映を支持するならば、理屈からいってマンガ表現の自由も断固として支持されなくてはならないだろう。こんな単純で原初的な論理すら理解できない朝日は、自由を標榜する検閲官である。
はやぶさが帰還したのでマンガを語ろう
うぐいす祥子「闇夜に遊ぶな子供たち」を購入。
ちょっと気になった作家なので、それなら全部読んでやろうという、小林秀雄流儀である。とはいっても、「ある程度納得行くまで読む」という所に落ち着くものなのだが。
「低能」の字が間違っている。ぶんか社の担当は何をやっているんだ。

詳しい感想はまた後ほど…

闇夜に遊ぶな子供たち (1) (ぶんか社コミックスホラーMシリーズ)闇夜に遊ぶな子供たち (1) (ぶんか社コミックスホラーMシリーズ)
(2010/03/17)
うぐいす祥子

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木梨軽皇子は軽大娘皇女に恋をする
規制推進派の反動新聞・朝日の今日の紙面で、マンガ規制の問題が取り上げられていた。一時期程エグくはないものの、依然、規制に前向きな姿勢がちらほら窺われる。こちらとしては、妥協の余地はない。
18歳未満の姉弟の性行為が描かれたマンガって何だろう。「僕は妹に恋をする」のことだろうか。題名を見ればわかるように、設定が逆だ(出来映えはあまりいいとは思わないが)。大体、近親相姦マンガの元祖は手塚治虫だろう。私は中学生の時に「奇子」を読んで鮮烈な感動を受けた。松本清張を下敷きにしてはいるが、手塚漫画の中で、最もドストエフスキーに近づいた作品である。
これが18禁?冗談じゃねえや。将来来たるべき名作のためにも、そして愛すべき箸にも棒にもかからない駄作群のためにも、規制を許すわけにはいかない。

奇子(1) (手塚治虫漫画全集 (197))奇子(1) (手塚治虫漫画全集 (197))
(1981/08/10)
手塚 治虫

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暑い日、熱い場所で
寝苦しい季節がやって来た。

図書館で松本清張全集「空の城・白と黒の革命」を借りる。読むヒマはなさそうだが、手元に置きながら眺めるだけでやはり違う。それぞれ、第四次中東戦争とイラン革命が背景らしいが、どんなものか。やはりイラン革命を舞台にした船戸与一の「砂のクロニクル」は力作だったが。
ここ数ヶ月、松本清張を集中的に読んでいる。理由は単純、今まで読まなかったから。読書のきっかけなんて、そんなものだろう。

砂のクロニクル砂のクロニクル
(1991/11)
船戸 与一

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↑船戸与一「砂のクロニクル」。腐敗していくイラン革命とクルド人解放闘争を背景に、複数の主人公達の物語が交錯する。個人的には、一人の主人公の一本道のストーリーの方が好みだ。
読んだのがかなり前なので、正確な印象を伝えにくいが、全体的に一種の挫折感のようなものが付きまとっていたような気がする。「冷戦後」の困難さ、ということと関係しているのだろうか。解放を夢みる事の難しい時代。そこを突き抜けようと、船戸の筆致はかなり立体的に、深みが増していったと思う。本作では確か、最終的にクルド人の闘いに希望を託そうとしていたが、どうだろうか。突破口はいずこにありや。
≪夢の果てまで……≫ 針生一郎死す
PCの調子が回復してホッとする。@niftyのサポートセンターは全く役に立たない事がわかった。金返せ。

東京都青少年条例改悪の件、本日、総務委員会で審議が行われた模様。否決される見通しと言われるが、下駄を履くまで安心できない。また、否決されたとしても「非実在青少年」→「描写された青少年」と文言を変えるなどして、再提出を目論んでいるらしい。こうやって税金を無駄にし、我々の生活を破壊している(少なくとも、多くの人々を窒息に追いやり、その精神生活を荒廃させている)のが東京都議会の実態である。

タマコロガシ始まる。このネタで新しいイラストを思いついたが、あまりイメージが広がらないので、暫く措く。相変わらずバカバカしい内容だが、ヒマになったらいじってみよう。



針生一郎が亡くなったことを今日はじめて知った。彼についてはサド裁判の法廷証言を読んだくらいで、殆ど馴染みがなかったが、「日本心中」のあたりから気になる存在となっていた。
映画では、
「日本心中」(監督:大浦信行)
「17歳の風景」(監督:若松孝二)
「9.11-8.15 日本心中」(監督:大浦信行)
に出演していたのを、私は覚えている。
毎度の事だが、時間が空いたら彼の著作を少し読んでみるとしよう。晩年には村上隆とも距離を置くようになったとのこと(案の定?)で、詳しく調べてみたい。

17歳の風景 [DVD]17歳の風景 [DVD]
(2007/10/26)
石塚俊明針生一郎

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hariu.jpg

追記:入力中に日付が変わってしまった。ここでいう「本日」「今日」は全て11日の事である(汗)。

盗撮映画!!
話題の盗撮映画。観に行きたいけど時間がない。何てこった。
ところでこの「ビルマVJ」、上映反対運動が起こったという話はついぞ聞かないのだが、何故だろう。



テーマ:気になる映画 - ジャンル:映画

映画『ザ・コーヴ』上映とシンポジウムが中野で催された。行けなかったが。
取り敢えず、予告編。この英雄気取りには笑いそうになったが、それはそれで観たくなってしまうのが不思議だ。
余談だが、この入り江から大魔神が出現したら笑うなぁ、などと訳のわからない事を考えてしまった。




追記:シンポジウムの様子
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/541
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/542

↓「創」の篠田編集長の挨拶

たまにはマンガの話でもしよう
「ジャングル黒べえ」(藤子・F・不二雄全集版)「ふたりのひみつきち」(うぐいす祥子)を購入。

どうも私には、この藤子・F・不二雄という名前がしっくりこない。本名の藤本弘の方がまだ馴染みがある。
コンビを解消したのは私が年長になってからであり、私の意識では「藤子不二雄の藤本弘」なのだ。
まあ、今更そんな事を言い立てても仕方がないが。
さて、「ジャングル黒べえ」であるが、幼少期にアニメ版を見ていたため実に懐かしい(歳が割れてしまうが)。押入れの奥には「黒べえ」が抄録されている「バケルくん」の単行本が、まだ眠っている筈である。パオパオ、赤べえも愛らしくてよろしい。

うぐいす祥子については全くといっていい程予備知識を持っていなかった(「映画秘宝」でこの絵を見たような気がするが、あまりよく覚えていない)。店頭で見本誌をパラパラと眺めたところ、幾分惹き付けられるものがあったため、購入を決めた。
絵柄は楳図かずおばりだが、変に奇をてらうことなく、正統派ホラーの要諦を押さえた好編群である。幸運な収穫といっていいだろう。

kurobee.jpg

uguisu.jpg

記憶の遠近法
昨日の続きとして、若松孝二のインタビューについて触れる予定だったが、思うところが色々あるので、ここでちょっとした若松孝二論を述べてみたい。論というより、簡単なメモ書き程度ではあるが…

若松孝二の近作の特徴は、過去と現在を無媒介に直結させようとするところにある。
「17歳の風景」における、主人公と針生一郎との対話や、老婆との対話にその萌芽がみられ、「実録・連合赤軍」は作品そのものが歴史の結合を企てたものだった。私はこの大作を鑑賞しながら、時間感覚の奇妙な混乱を覚えた事を告白しておくべきだろう。
かけ離れた時間同士の距離感をゼロにしていく事。それによって、「表面的な差異はあまたあれど、本質的な部分では、人間は何も変わっていない」とアピールしているように見える。
この試みが全面的にうまくいっているかどうかは何ともいえない。「わかる人にはわかる」といったレベルでしかないのかもしれないし、それでも充分なのかもしれない。また、そうした試み自体の正当性に疑問を投げかける向きもあるだろう。
歴史主義と構造主義の対立にまで踏み込むつもりはない。だが、歴史の「断絶」を強調する立場が、「俺達は過去とは何の関係もないんだ、歴史に責任を取る必要はないんだ」といった、際限のない現状追認と、自己肯定のイデオロギーとして効力を発揮した事は、紛れもない事実である。

若松の新作「キャタピラー」が前述した流れの延長にあるのは疑いない。それが作品としてどのように結実しているか、是非とも注目したいと思う。

若松のサイン。「心」が座右の銘のようだ。
waka.jpg

テーマ:私が観た映画&DVD - ジャンル:映画

今年の映画も熱そうだ(一部だが)
「創」7月号を購入する。あ、言っとくけどこの雑誌は学会とは関係ないので誤解なきよう。
今号も内容は盛り沢山。経営がかなり苦しいとのことだが、頑張って続けて欲しい。
まず長岡義幸氏のレポート。東京都青少年条例は、まだまだ厳しい闘いが予想されるとのこと。
まったく、規制パラノイアこそ有害だ。

日本映画特集。
若松孝二、高橋伴明、伊藤俊也のインタビューが楽しい。

袴田事件を扱った「BOX」が評判いいようだ。私の同僚も、面白かったと語っていた。
高橋伴明は「DOOR」「禅ZEN」といった、つまらない映画を観てしまったので、どうも腰が引けてしまう。
「禅」は本人も胸を張っていたようなので期待したが、仏教の映画ではなく、お坊さん(道元)の映画だった。もっと話を大胆にそぎ落として、道元と公暁の関係性に絞ればいいものになったと思う。中国のシーンなど、殆どが不要である。特殊効果もひどかった。
「DOOR」はホラー映画のコーナーにあったが、主婦がストーカーと闘う話だった。
若松プロの映画に似ている(実際、高橋は若松プロ出身である)が、期待はずれに終わった苦い思い出がある。
新作は観てみたいが、時間が取れないので、難しそうだ。残念。

伊藤俊也は梶芽衣子主演の「女囚さそり」シリーズ以外観ていない。
シリーズ第一作目の終盤、ドスが飛んでいくシーンは忘れがたく、日本映画史に残る傑作である事は疑いない。
物議を醸した「プライド~運命の瞬間」は未見であるが、彼は決して「右側」の人(転向者だのと何だかんだ言われたようだ)というわけではないだろう。それは「映画芸術」での発言などを読んでも理解できる。。
ただ、監督としてブランクが大きいので、その点だけが不安である。

<続く>

tsukuru07.jpg

腰痛でまた一日潰れた
腰痛で夕方まで横になる。睡眠不足も解消できたかな?と思うがまだ眠い。
ジジェク「大義を忘れるな」を少し読む。この種の本にしては意外と読みやすい。
文章に奇をてらった所があまりないのだ。ポスト・モダンの言説に頭を抱えてきた身としては実にありがたい。
内容に同意できるかどうかは今の所何ともいえないが、来月あたり時間に余裕が出来てから、じっくり付き合ってみたくなった。

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プロフィール

のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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