時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
倒錯の論理
Metoo運動が欧米で勃興したとき、この潮流は映画産業やタレント業界において大きな広がりを見せた。この糾弾運動はわが国にも輸入されたが、今回の山口達也の強制猥褻事件はいの一番に槍玉に挙げられるだろうと思われた。わたし自身は過去に述べたとおりこの運動とは距離を措いているが、「この状況では引退は不可避だろう」という率直な感想を抱いていた。社会的抹殺にまで至る可能性さえ案じられたのである。
だが、運動圏の反応は鈍く、目立った動きを見せるには至っていない。
理由は幾つか考えられる。まず、ジャニーズのタレントの中でも、ひときわ好感の持てるイメージで売っていたというのも無関係ではないだろう。だが、はっきり言おう。連中は、この問題には利用価値が無いと踏んだのだ。連中にとって、差別問題・セクハラ問題はあくまでも口実でしかなかった。政敵や、気に入らない存在を討つために利用する道具でしかなかったのである。まさに底の浅さを露呈したというほか無い。

いうまでもなく、目下政権を揺るがしているセクハラ、その擁護問題は重大であり、弾劾されるべき事柄である。だが、ことの順序が逆転していないか。女性差別、セクハラがそこにあるから批判するのが本来だが、今起きている事態は敵を追い詰める格好の口実としてこれらが利用されているのではないか。要するに、運動圏は女性差別、セクハラ問題を大歓迎したのだ。これは深刻な頽廃である。

このような形でしか運動が伸びないとすれば、それは民度の低さを物語っている。セクハラ弾劾は大事なのだが、そこに捉われてTPP関連法、オスプレイ問題等々、重大な事柄を全て見落としていくことになっていないか。これらがきちんと訴えられなければ、運動は敗北を繰り返すだけである。
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アメリカの影
おぞましい空爆が行われた。「火垂るの墓」では焼夷弾が降り注いだが、この度のシリアに対する空爆では昨年の二倍の兵器が使用されたという。化学兵器云々は口実に過ぎず、兵器の大量使用をはじめ、様々な利権が大国を突き動かしているのは明らかである。
愚かな安倍晋三は、これに何の躊躇も無く支持を表明した。寄らば大樹の陰。いち早く尻尾を振り、大勢につく、強者と同一化することこそ世渡りの秘訣である・・・この男は社会をそのようにしか考えていないのだろう。
この莫迦者が今月17日から訪米することになっている。何をするつもりなのか。予想できることは次の通りである。

・TPP等の貿易協定で彼の国の意向を全面的に受け入れ、日本の産業を実質的に壊滅に追い込む。
・シリアにおいて米国と一体化して軍事作戦に参加し、集団的自衛権の行使として、自衛隊を派遣する。

繰り返すが、ひたすら恭順の意を示し、強国と一体化するのが安倍流の世渡りであり、「外交戦術」である。見返りは自らの地位の安泰である。この国のトップの地位が長年にわたり米国の意向を反映してきたことは既に周知のことと思う。

国会前では多くの人々が集まり、安部内閣の退陣を求めた。多くの人は思いを同じくしている。だが、世論など移り気である。勿論、ここに集まった人は相当に強い意思を持っているだろう。しかし、ここに集まらない人々、つまり大部分の日本人は安倍内閣への怒りを持続できるだろうか。
仮に上記のような恭順外交を行い、「安倍外交が米国をTPPに復帰させた。素晴らしい!」と喧伝すれば、多くの人は「さすが安倍ちゃん!」と手のひらを返すのではないか。失敗・敗北を成功・勝利のように言いくるめるのはこれまでのTPP報道の常道である。
また、自衛隊の派遣によって死傷者が出れば、「彼らの犠牲を無駄にするな!死者を冒涜するな!」等の言説が報道を支配するのは目に見えている。
油断できない事態が続いている。国会前行動で勝ったような気分になるな。まだわたし達は優位に立ってはいない。

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勝負(かた)をつけろ
あまり時間が無いので、簡潔に記す。
森友・文書改竄問題に対する世論の批判が高まり、安倍政権崩壊前夜とまで言われている。
だが、あまり浮かれないほうがいい。この間の空気を見る限り、このまま逃げ切ってしまいそうな雰囲気があるのだ。
一部の人々やメディアには、デモや政権批判を「流行」として捉える風潮が確実にある。勿論、悪政を糾すことは流行として矮小化されるようなものではない。しかし、「そろそろ飽きた、もういいよ」という感覚が蔓延し、「まだ森友やってんの?」という声が拡大していけば、支持率は確実に回復する。権力者がどんなに出鱈目を行おうとも、我慢して時が過ぎるのを待てば、それが通用してしまうというパターンが確定してしまうのだ。
勿論これまでも、「無理が通れば道理引っ込む」といった事態は確かに幾度もあった。だが、今回は問題が大きすぎる。「無茶をゴリ押ししても政権は揺るがない」から、「どんな悪行を行っても政権は揺るがない」という段階に移行してしまうのだ。
世論が気分的な政権批判に終始する限り、確実にそうなる。ここで止めないと、まずい。

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逃げるつもりか
森友問題がいよいよ大きなうねりとなってきたように見える。但し、多くの人々の意識ではまだまだこの問題への関心は低いだろう。浮かれてはならない。相手はこのまま乗り切るつもりでいるのだ。

個人的に色々厄介事を抱えていて、精神的に落ち着かない日々が続いているが、取り敢えず財務省前に行って来た。佐川が辞任した日である。流石に黙っていられないと思ったのだ。
わたしが到着したのはだいぶ遅くなってからだが、暫くコールを続けると、佐川長官を乗せたと思える車が出発した。このときのボルテージが最高潮だったと思う。集まった者達は皆一斉に車に駆け寄り、抗議の声をあげた。慌てふためくかのように、車は強引に向きを変えて夜の街に消えて行った。尤もこの車、ダミーの可能性も無いわけではない。原本(本物)はどこに行った?

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或る違和感について~野中はそんなに立派だったのか
野中広務が亡くなり、運動圏からも多くの追悼が寄せられている。彼が軍拡・戦争に向かう動きや、差別に対して本気で反対していたのは事実であり、そこに異論はない。が、彼を「大きな器を持った政治家だった」「真の平和主義者だった」などと、やたら持ち上げる風潮には違和感がある。
小渕政権時代、日米防衛協力ガイドライン法を通したのは誰だったのか?国旗国歌法を成立させたのは誰だったのか?盗聴法や、改悪住民基本台帳法を成立させたのは誰だったのか?当時内閣官房長官であった野中広務その人ではないか。彼の反戦・反差別の信念を認めるとしても、本人が自らの犯した罪業をどこまで自覚していたのか、わたしはかなり疑わしいと思っている。
別に彼を悼むなというつもりはない。だが彼の犯してきた様々な悪行を忘却し、「わたし達の心強い味方だった」などとふれて回ることは、歴史改竄主義そのものである。もはや是々非々ですらない。

繰り返すが、運動圏の人間が彼を追悼するのは構わない。だが、彼の行ってきたことを明確にし、受け止めた上で、その意思を表明して欲しい。今のままでは、あまりにも底が浅過ぎる。

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プロフィール

のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



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