時を告げない大時計
映画やら書物やらをめぐる、つれづれなる断想など
あの日
「3月11日。一年に一度だけ亡くなった人々に黙祷を捧げ、原発事故を思い出す日。お前たちにとって、大切なのは「この日」だけなのか。」
そう批判する人たちがいる。恐らくその批判は正当だ。だが、この国の人間の多くは、忘却する、水に流す、無かったことにすることを得意とし、自らの過ち、敗北、喪失を浄化しようとしてやまない。痛ましい過去の一切を記憶の彼方から排除した挙句の果て、原発を再稼動し、放射能汚染を無かったことにし、歴史を書き換え、教育勅語を再評価する。
日付とは手掛かりだ。亡失される過去を、再び眼前に突きつけるためのきっかけは必要なのだ。わたし達はそれが不断に突きつけられた問いかけであることを自覚すると同時に、6年前の「この日」に思いをいたさなければならない。
スポンサーサイト

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

ゴジラは再びやってくる
諸星大二郎に、「ゴジラを見た少年」というマンガ作品がある。
主人公は、頻繁にゴジラの夢を見るという少年。夢の中でゴジラが暴れた箇所を実際に訪れると、そこには決まって崩壊した家屋の跡があった。だが、大人たちは少年の証言を一向に取り上げようとしない。
諸星流の怪奇マンガのスタイルで叙述は始まるが、読み進むにつれ、舞台が東北の被災地であることが明らかになる。少年の夢は、震災の恐怖が生み出した幻想であったことが暗示される。
そんな或る日、亡くなった筈の従兄弟の浩一が少年の前に現れ、ゴジラの持つ象徴的な意味について、語り始める。「緩慢な死の象徴」、「放射能の象徴」、「自然災害の象徴」と、様々な意味を付与されながら、ゴジラ映画は作られてきた・・・このように鋭い分析を見せる浩一の貌は、いつの間にか、初代ゴジラ映画に登場する芹沢博士のそれになっていた。
浩一/芹沢博士と別れた後、気がつかないうちに帰宅した少年は、点けっぱなしのまま放置されたテレビを漠然と見やる。画面では識者と称する大人たちが原発の再稼動にまつわる討論を繰り広げていた。番組を見ながら少年は呟く。
「原発…原発…再稼動…再稼動…放射能…再稼動
そうか!!
ゴジラは これから来るんだ。」

諸星大二郎は、「マッドメン」などの例外はあるものの、ストレートに時事問題をとりあげることがあまり無い人だと思う。だが、本作を一読すると、この人物が優れた社会分析能力を併せ持っていることが窺い知れる。反原発に多少なりとも関わってきた身からすると、「やられたな」という思いだった。うまくは言えないが、作品力とでもいうべきものに、ガツンとやられた。ファンとしての思い入れがあるのかもしれないが、なかなか愉快な思いだった。
ニュースでは「かわうち原発(!)」が再稼動に向けて暴走していることが伝えられる。サンゴ騒動(「辺野古のサンゴ破壊はどうでもいいが、小笠原のサンゴ密猟は国家の存亡に関わる一大事」らしい)で薄まっている気配はあるが、到底誤魔化しきれるものではない。
3.11の際、フランスのブロガーから「日本はゴジラから何も学ばなかった」と指摘され、私はとても恥ずかしい思いをした。忘れてはならない。ゴジラはこれからやって来る。

テーマ:映画関連ネタ - ジャンル:映画

砂漠のデモ隊
日比谷公園から国会近辺を脱原発デモ。正直、あまり気乗りがしなかった。以前も記したが、人気の無い官庁街でデモをすることに疑問を感じているからだ。確かに、一部メディア向けにアピールする効果はあるだろう。だが、デモは多くの人の前で存在を示し、声を届けることが重要である筈だ。
また、主催団体の誘導係の物言いが、警官のそれに似ていたのはかなり気掛かりである。不必要に人の動きを管理していた上、やたら居丈高に見えたのだ。
一方、警官たちの態度は余裕しゃくしゃくたるもので、整然と秩序立てられたお決まりのマニュアルを悠々とこなしていた。当たり前のように通行止めを行い、私達は不愉快な思いをしながら遠回りで移動する。一体何なのだろう。
そろそろこの抗議行動も軸足を移すべきではないかと思える。

CAXGDLYV2.jpg

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

断崖
昨日の報告。人気のない官庁街での脱原発デモ。こうしたデモは昔から時折あるが、デモをやるなら人通りの多いところで行うのが筋だろう。せめて銀座を歩くコースを企画して欲しかった。まあ、全国紙に載っただけのアピール効果はあったといえるが。
この点、山本太郎の全国キャラバンはよい企画だったと思う。人のいるところに自ら出向いていく。色々と考えさせられることは多い。
で、この特定秘密保護法。まだまだ知名度が低いと思うが、まずくないか。権力側の情報操作の成果といえるが、「気付かれないうちに変えてしまおう」という、某ナチス閣下の思惑通りというのはちょっと情けない。
何度もいうが、権力の透明性のない社会は、民主主義社会というに値しない。そして、黙って言うことを聞いていても、よい社会は生まれない。これも、また事実なのである。

CA3T3CC5.jpg

CA2ZJVYC.jpg

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記

バカモノガタリ
活断層ではない・・・「自衛隊がいるところが安全地帯だ」っていう、小泉純一郎の迷言を思い出した。原発のあるところは活断層ではなくなっていくんだろう。便利なものだねえ、この国は。日本中に原発を作れば、日本から活断層はなくなるんだろうな。きっと。
当の大飯原発は、定期検査のためにようやく3号機がストップしたのだが。

で、汚染水だが、五輪招致に影響が出るから審議は見送るらしい。バカじゃないのか。選挙に影響が出るからと、汚染水の事実をひた隠しにした手法をここで繰り返すらしい。日本人は騙せても(!)、世界の目は誤魔化されはしない。こんな事が通用すると思っているのか。思っているんだろうなぁ、やっぱり。

あと、石破の「アメリカが証拠に基づいて攻撃をするなら、同盟国として支持します」発言。普通、「証拠が無い限り、支持できない」と言うもんだよな。両者は対偶の関係だが、応援する気、満々なんじゃないか。
勿論、私達の意思は、「証拠とやらがあろうとも、軍事行動(殺人活動)は絶対に支持できない」というものである。

どっちを向いてもこんな話ばかり飛び込んでくる。実にイヤだ。

テーマ:日々のつれづれ - ジャンル:日記



プロフィール

のわーる

Author:のわーる
首都圏に生息する一介の映画バカ。といってもまだ映画歴は浅いため、大家の作品をあまり見ていなかったりする。
たまに衝動的におかしな絵を描いたりもする。
尚、この「のわーる」という名前は同名の素晴らしいアニメ作品とは直接関係は無く、サド侯爵の登場人物の名に由来するものである。



のわーるのつぶやき



最新記事



カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -



最新コメント



過去記事のアーカイブ



カテゴリ



最新トラックバック



2010年「国際ジュゴン年」



検索フォーム



リンク

このブログをリンクに追加する



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる



QRコード

QR



RSSリンクの表示



全記事表示リンク

全ての記事を表示する



FC2カウンター